えむえむっ!7

えむえむっ! 7 (MF文庫 J ま 1-10)

えむえむっ! 7 (MF文庫 J ま 1-10)

【ストーリー】「M」の体質を治したい砂戸太郎は『生徒の願いを叶える』という第二ボランティア部に所属していた。
そして二月、そんな第二ボランティア部の下に久しぶりの依頼が来る。内容は「バレンタインデーをぶっ潰してほしい」だった。
久しぶりの依頼に喜んで実行しようとする第二ボランティア部部長石動美緒、それに大反対の部員結野嵐子。バレンタインデーはどうなるのか!


気づいたら既に7巻まで来ていたある意味大人気の作品の最新刊!もうこの作品にまともな精神で臨んではいけないんではないかと思う今日この頃。「青葉君とウチュウ・ジン」時代からずいぶん遠くまで来たな〜。この作者。

二月と言えば心躍るバレンタインデー。しかし世の男子の一部は心躍るどころか気分は最悪。ならばいっそバレンタインデーなど潰してしまえ!と思い立った生徒の思いが発端となり、校内戦争とまで発展してしまうというのが今回のお話。

ストーリーはせっかくのバレンタインイベントで、全体的にラブ分大目かと予想していたのに見事に裏切られました。
いや、面白いんですけど、もうちょっと真面目な感じでもよかったのではないかと思うんです。まぁこの作品にはこのくらいがちょうどいいのかな?
一巻の時の殴りこみのシーンとか結構好きだったんですけどね〜
でも戦争終結時の<カカオクラッシャー>と<乙女の気概>の打ちとけは何気によかった!

校内戦争以外にも、
巻を追うごとに思いを強くさせていく嵐子。それに触発され、動揺する美緒。
内容がアレなのにずいぶん青春しているな〜この主人公たち。変態がいますが(褒め言葉です)
え?今回のメインヒロインは辰吉ですよね?

結構お決まりな感じのイベントは多いんですが、あざとさがないんですよね。変な性格してる割にみんな人格がしっかり作られているんでキャラクターがぶれないのもいい点です。
他にも「えむえむっ!」のいいところとして、話の流れを変えずにちゃんとサブキャラにも、自然に登場する場面を与えているんですよね。
確かに一人一人の出番は少なかったりするのですが、そのキャラの特徴が短いなりにしっかり書かれていて、この作者が(読者のことを考えているのも一因ではあると思うんですが)キャラクターを大事にしている、そう感じました。

「なんで、いきなりネギなんかを大量に入荷したんですか?コンビニにあんないっぱいネギがあるのは不自然なような気がするんですが・・・」
「それはね・・・」
店長はとても綺麗な笑顔で言った。
「末音ユミちゃんが、ネギ好きだからだよ」

何気に店長さんはいいキャラ出してると思う・・・

他にも前巻で初登場の砂戸七葉が再び。あの砂戸母娘ゾーンに介入してきてさらに混沌具合が増加しますが、なんだろう彼女がいるときが一番太郎が真面目な気がする・・・
この子も今後どうなるのか見ものですね。

巻末で、ついに今までの関係が動きだしそうな予兆がみられ、次巻からはストーリーも今までの変態一色からガラリと変わる予感。

あと、私はこの本を読んでる人の残りの四割だ!