迷い猫オーバーラン!3
迷い猫オーバーラン!〈3〉…拾う? (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 松智洋,ぺこ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
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各地で大人気のハイテンションラブコメ第三弾です。
自分は前巻で少しイマイチと感じたんですが、3巻で挽回してくれました。
前巻の話は、元々重い設定の割にテンションが高くて違和感を感じました。別に重い設定の話は暗ーくしろって言う訳ではないんですが、シリアスとギャグのバランスがちょっと変かと思うんです。無理に現実のサイト名とか出す必要があるのでしょうか?あと、ハーレム系の話は大抵主人公の影が薄くなってしまうのもあんまり好きではないんですよ。
でも今回主人公は少しは頑張ったかな?と思えたのと、希が自己主張するようになったので全体の評価は上がりました。
ストーリーは
体育祭がもうすぐという時に千世のコンプレックスによる独断で学園の女子の体操服はブルマにしようとするが、大半の女子はもちろん反対し、文乃を筆頭にスパッツ派としてブルマ派に対抗するという、はっちゃけた内容ですが、裏では希を施設に戻そうとする動きがあり、ギャグ一色では終わりません。
わたしは、大切な人たちに自分の場所を用意してもらった。
私は口下手で、うまく気持ちを伝えられない。
私の表情は、きちんと私の感情を映してくれない。
だから。伝えよう、全力で。
答えを出せないなら、答えを作ればいい。
今までは自己主張することなく周りに流されるだけだった希が、自分の居場所に悩み、だんだんと自分の意志で答えを見つけようとするのは良かったです。後半は自分の確固たる意志を持ち、もはやただの迷い猫ではなくなりました。
これからは巧争奪戦にも積極的に関わっていきそうですね。
ところが、
「あと、二人三脚にはだれと出場するのかって聞くから、可愛い弟と!って言っておいたの」
梅ノ森がなんだか潤んだ感じのキラキラ瞳でこちらを見ていますよ?
「巧、これって夫婦最初の共同作業って感じ・・・」
耳たぶまで真っ赤になった梅ノ森が、ほうと溜息をつき、うっとりと呟く。
いきなり。
抱きつかれた。
「ふ、文乃っ!」
「うるさいっ!ちょっと黙れっ!」
と、血の繋がってない姉の乙女は参戦するし、千世は前巻のことで素直になったし、文乃も少し積極的になり、簡単には決着はつきそうもありませんね〜
大体のヒロインは出そろったので、これからが本番といった感じのようなので、次巻に期待します。