神様ゲーム

神様ゲーム カミハダレニイノルベキ (角川スニーカー文庫)

神様ゲーム カミハダレニイノルベキ (角川スニーカー文庫)

【ストーリー】ある日突然、秋庭多加良たち叶野学園生徒会の面々は神様にゲームを挑まれた。しかし「また神様か〜」となんだかその反応は脱力系。なぜなら彼らは、既に腹黒土地神”かのう様”の持ち込んだ厄介事に毎日困っていたからだ。しかし、あと一カ月の間に校内に潜む神様を見つけられなければ地球は崩壊してしまう!人間にあこがれる神様たちが仕掛けた神様ゲームが始まる!

前々から読んでみたかったのですが、もうだいぶシリーズは進んでいるし、最初から買うとなると大変なので悩んでいたんですが、図書館で発見!さっそく借りて読みました。グッジョブ我が市の図書館!

いや〜図書館にあってよかった!これは読む価値ありですね。あらすじだけだとちょっと作品の雰囲気が分かり難いんですが、思っていたよりも明るい内容で面白かったです。

秋庭多加良を中心とした叶野学園生徒会が学園内に潜む神様を探していくんですが、多加良たちにはそれ以前に叶野の地に住む”かのう様”という土地神から、かのう様の撒いた願いの叶う原石(たね)の育った花を摘むゲームをやらされています。
なので、前者の神様(創造主)のかくれんぼと、後者の神様(かのう様)の花摘みのゲームがお互いに関係しながら進行していきます。

主なキャラクターは、
なぜ選ばれてしまったのかわからないほどの遊び人会長・鈴木
成績優秀・容姿端麗だが、なぜか副会長・秋庭多加良
クールで美人、お茶を入れるのが好きな生徒会書記・桑田美名人
体が弱いが温和な性格の生徒会会計・尾田一哉
神様を探すために政府から派遣された生徒会臨時採用・羽黒花南

この五人、というか大体秋庭と桑田と羽黒が中心です。

物語の進行は、どこかしら普通の人とは違う神様疑惑のかかった生徒を調査していくんですが、イラストレーターが七草さんだからか、「しにがみのバラッド」のちょい熱い青春風みたいでした。
一人一人の悩みを解決していくような感じで話が進むんですが、秋庭がまたいい性格をしていて、しんみりした雰囲気を吹き飛ばしてくれます。

「神様よりもおれの方が偉い!」

外見はクールなイケメン風なのに、実際はこんなセリフを言うくらい熱い性格で、面倒事が嫌いと言いながら悩んでいる生徒をしっかり励ましているし、親友の尾田の本音を聞いてものすごい落胆したりと人間味があって好感が持てますね〜
終盤、吹っ切れた秋庭もよかったです

物語の展開も、次々に神様疑惑の生徒が出てきて誰が神様なのかと気になるし、桑田や羽黒たちもかわいいし、とても楽しめました。
もうちょっと読んでみて、この調子だったら買ってみようかと思います。