いつも心に剣を1
- 作者: 十文字青,kaya8
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
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『薔薇のマリア』の著者が描く、儚くも強い愛と絆の物語。
角川スニーカー文庫で大人気の作者だったので期待して買いました。
ただ、この作品はちょっと感想を書くのが難しい作品ですね。ちょっといつものMFとは異なった雰囲気を持っています。ライトノベルではありますが、ちょっと深い感じ、やっぱり角川スニーカーの雰囲気が近いのかな?
内容は
中世のヨーロッパ、魔女狩りが盛んな時代が背景なんですが、とにかく人の醜さ、暗さ、卑劣さが際立ってます。
魔女の疑いをかけられたユユに対する仕打ち、信仰の名の下に行われる暴力と盲目、それらがリアルに感じられました。
お互いを思いやるユユとレーレ、同じように姿や種族は違えども心を通わせる魔王と魔女、こんな世界だからこそ、その絆がより一層美しいものに見えるのでしょう。
ユユとレーレは、
奇妙な関係ですがお互いを大切に思いやってます。ユユは高圧的ではあるものの、レーレのためを思って行動しているし、レーレもユユを心の底から信頼しています。ただ、ちょっとレーレはどこか人間味がないと言うか、ユユのことに関して狂信的というか、読んでいて少し不気味にも感じました。
今、途中ですが同じ作者のANGEL✚DIVEを読んでいるんですが、その中の夏彦に似た感覚かな?
でも物語の流れや、そこに息づくキャラクターたちもしっかりしているし、レーレがユユを助けに行く場面では緊迫感が伝わってきて、手に汗握りながら読んでました。
1ということはもう二巻の構成もできているのでしょう。一巻ではこの世界の環境や、人間関係などが自然にわかるようになっていたので、むしろこれからが本番といった感じですね。次巻も期待して待ってます。