ANGEL+DIVE1.STARFAKE

ANGEL+DIVE〈1〉STARFAKE (一迅社文庫)

ANGEL+DIVE〈1〉STARFAKE (一迅社文庫)

【ストーリー】温厚を通り越して自分に害をなす相手にまで心優しい少年・日比野夏彦。ある日突然トワコという少女に会ったことでそれまで受動的に生きてきた夏彦の運命が変わっていく。そして、トワコは間もなく姿を消してしまう。夏彦はあきらめきれず、同級生の力を借りトワコを探すが、同じく彼女を追っている者たちと遭遇し・・・

運命に翻弄される少年少女たちの物語が幕を開ける!


ダメもとで探したら図書館にあったよ!?改めて驚愕・・・すげぇよ我が市の図書館・・・


SHI-NOさんに薦めてもらって読んでみましたが、またまた感想が難しい作品ですね〜
面白いと言えば面白いんですが、全体の感じを一言で言うなら不気味、そんな感じですね。
決して悪い意味ではなくて、雪の積もった深夜の森のような不気味さとでも言いましょうか?
その先に何があるのかわからず、しかも足を踏み外したら一気に闇の中に引きずり込まれそうな感じ。

その不気味さの一端は登場人物からも窺えます。
主人公の日比野夏彦はあらすじどおり、自分のことは省みずに相手のことを優先する人物なんですが、前半まで私が感じたのは、優しいというよりあまりに人間らしくない無感情からくる恐怖でした。
文を追っているのに、この子の考えが全く読めない。まるで底の見えない穴を覗き込んでいるような…
もし真鳥依慧・織慧姉妹が途中で加わらなかったら読み続けるのは厳しかったかも。

でも、後半のトワコに会いたいという気持ちが生まれてからは、やっと味が出てきました。そこからはどんどん不気味さは薄れてきて、依慧の反応や幼馴染の希有の父親・黒雪とマタノリアのやり取りが面白く感じる余裕も出てきました。


うぅん、でもやっぱり一巻だけだとちょっとまだ判断しかねます。
予備知識ゼロだったので、物語の背景がまだつかめないし、とりあえずこの巻では主要人物とある程度の設定がわかって、これから物語的に面白くなるのだと思います。
なので二巻も引き続き読んでみますね〜