RIGHT×LIGHT2 〜ちいさな占い師と白い部屋で眠る彼女〜

RIGHT×LIGHT 2 ちいさな占い師と白い部屋で眠る彼女 (ガガガ文庫 つ2-2)

RIGHT×LIGHT 2 ちいさな占い師と白い部屋で眠る彼女 (ガガガ文庫 つ2-2)

人気のゴシック・コメディー、待望の続編!(裏表紙あらすじより)


…相変わらずあらすじはコメディーで通すつもりらしいですね。しかも今度はゴシックですって。マジカルはどこに行ったマジカルは!?

【ストーリー】ジンとの戦いから一ヶ月後、遠見啓介は相変わらずとり憑いたままの金髪碧眼半透明少女・アリッサの奪われた「肉体」探しに追われながらも、彼女との奇妙な共同生活に慣れつつあった。しかし飛び級転校生・朝ノ宮陽名の占いに導かれ、啓介は前回の事件で打ち解けた友月未由と一緒に「彼女」に再開することに。白い部屋の中で「彼女」は眠り続けていたのだった。


前巻の感想は色々混ぜすぎとか言いましたが、段々とこのシリーズ独自の味が出てきましたね。


内容はコメディー中心ではありませんが、ラブコメになってきたことは否定しません。
何より1巻の事件を切っ掛けに仲良くなった友月未由が加わったことによって当社比50%位ラブ分が増えましたね。

そして今回注目の未由なんですが、…なかなか可愛いいじゃないですか!
1巻の時はちょっと棘がありましたが、それがとれるとまあ、何ということでしょう。立派なクールデレの出来上がりです。


ごめんなさい、今さら気づきましたが私はどうもクールなキャラに弱いみたいですね。神様ゲームの桑田美名人とか大好きですもん。
この友月未由は普段クールですが、意外と積極的で更に好ましいですね。
アリッサの肉体探しに忙しい啓介をみてアリッサに、啓介にたまには時間をあげろと強気に発言したり、その後啓介とショッピングにいく約束をしたところをアリッサに邪魔され、

「悪いけどミユ。それはキャンセルね。ケースケはあたしに付き合わなきゃいけないから」
「アリッサさん、申し訳ないですけど…それがキャンセル、です」
「…本気?」


とか!結構強気で可愛らしいじゃないですか!
アリッサは今回かなり存在うすーくなってますが、日常パートでは可愛いところを見せてくれます。
まだわかりませんが、少しづつ啓介に惹かれているみたいな素振りを見せてますし、これからもっとラブコメしそうな予感。


散々ラブコメ書きましたが、全体の雰囲気はどちらかといえばシリアスですね。
前回のジンの一件は解決したように思われましたが、実は彼の後ろにはまだまだ怪しげな組織が残っていてその団体が彼の遺志を継いで事件を起こし、更にと1巻で見事な悪女にされた冬月雪絵も復活し、事件はますます混迷を極めます。


冬月は1巻ではタダの嫌な女のように描かれていましたが、彼女も彼女なりに苦悩していたんですね〜。
彼女に関しては、言い方は悪いかもしれませんが不幸だったからしょうがない、という被害者意識があったので最初はあまり好きではなかったのです。でもそれに反して(彼女から見て)何でも持っている未由を乗り越えてやる!という雑草魂は見どころがありました。

この冬月は負けず嫌いという共通部分以外で、いい感じで未由と比較されたポジションにいるんですね。


主人公である啓介もアリッサと未由二人の心の支えとして活躍していたし、何より純粋な戦力以外で重要な役割を担っていますね。
今回魔狼の右手以外にも新たな能力が現れますが、彼は交渉人に徹した方がいいんじゃないかなw


ラストのラブコメ一直線な急展開には流石に驚きましたが、まぁそれもありかな、なんて思ったり。



自分の好みとしてラブコメ分が多くなったのと、各キャラの心情がうまかったので評価は☆4つです。
でも魔法アクションものが好きな人にとってはちょっと物足りないかもしれませんね。



イラストの男女の力の入れ具合に笑ったw