迷い猫オーバーラン!4
迷い猫オーバーラン!〈4〉みんな私が拾います (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 松智洋,ぺこ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/04
- メディア: 文庫
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【ストーリー】体育祭後、文乃・千世・希の三人はそれぞれ巧への気持ちを確認しあい、クリスマスへむけて三者三様のプレゼントを考えていた。しかし、ケーキ屋であるストレイキャッツは稼ぎ時とあって大忙し!さらには乙女姉さんがまた迷い猫を拾って来て事態は大騒動へ!
巧と乙女姉さんの過去の過去が明らかになるハイテンションラブコメ第四弾!
2巻まではびみょーな感じだったけど、文乃たち三人がお互いの心内を確認するとずいぶん面白くなるな〜!
数ある作品の中で、今まではなんかこれといった特徴が見受けられなかったけど、3巻で希が動き始めてからだんだんとこの作品の持ち味みたいなものが出てきた気がします。
やっぱり希が動いたのが良かったですね。文乃と千世だけだとちょっと落ち着きが無さすぎでしたからねw
二人が言い争っている間に希が着実に漁夫の利を得ようとするので、今までのように言い争う場面から一歩進んだ感じがしてよかったです。
しかも今回はクリスマスということもあって、三者三様の魅力が溢れてましたね。
千世に関しては意外にも一番真っ当な恋の病が発症して
「まさか、本当に巧のまわりにキラキラが見えるなんて…」
見事に恋は盲目フィルターがかかってますねw
でも一番印象に残ったのは希。
「…にゃあああ〜」
真っ赤になってうずくまる希。
今まで無表情系だっただけに「あること」で真っ赤になってしまうシーンは強烈でした。
デレ期というにはまだ早いですが文乃もちょっと態度が軟化していたのは良かったけど、他の二人の変化が劇的であんまし目立たなかったのは残念!
ちょっとずつですが三人とも巧への気持ちが明確になり、行動もそれに伴って変わって行く姿がうまく描かれてました。
1巻ではさんざんギャルゲーのテキストみたいと言われてましたが、もうそんなことは言わせないくらい綺麗な恋愛模様になってきましたね。
4巻は乙女姉さんが主軸ですけど、乙女姉さんの過去話には結構意表を突かれました…。
今回新たな迷い猫として金髪の美少○(○には好きな文字を入れよう!)クリスが拾われてきて、クリスの父親探しにみんなで協力することになるのですが、途中途中で何故乙女姉さんは迷い猫を拾い、困っている人たちを助けるのかがじっくり語られます。
彼女の行動理由である親父さんの言ったセリフは心に響きました…。
親という存在がなかなか出てこないライトノベルというジャンルの中では際立って良いことを言う親ですね〜。
4巻に来て少しずつ物語が動き始め、これからの展開がますます気になってきました。
来月5巻が出るので、楽しみに待っています。