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じんじゃえーる!

じんじゃえーる! (HJ文庫)

じんじゃえーる! (HJ文庫)

【ストーリー】幼馴染のかえでに恋をするも、なかなか告白する勇気の持てない剣児。そんな彼はかえでに男が近づかないように神社で神頼みをすることが日課になっていた。
ところがある日、本当に神様が剣児の下に降臨してしまった!
なんでも、たった一人の信者である剣児の恋路を応援するために来たらしい。しかし、事態は思わぬ方向へ…。


やっぱり幼馴染は良いねぇ…。


思ったよりも正統派

昨今のラブコメは何かと特殊な設定が付き物ですよね〜。
なので、ちょっと久しぶりにシンプルもしくは王道的なものが読みたかったのでタイミングはバッチリでした!

幼馴染に恋するも、なかなか告白できずにいた少年・剣児の下に神様歴3ヶ月の春奈様が応援しに現われる、と少しばかり特殊な設定はありますけど、中身は青春まっただ中の少年少女たちが繰り広げる甘酸っぱい物語。


色々良かった所もありますけど、何より主人公の剣児の行動が等身大の少年っぽかったのがよかったね。
急に人気の出始めた幼馴染のかえでに対して告白する勇気もないので、毎日境内で彼女に悪い虫が付かないように神頼みすることが日課になったり、彼女の一言一言に敏感に反応してしまうとか、蔭では彼女をベタ褒めするとか、16〜7くらいの少年特有のちょっと情けない所と初々しさが瑞々しく表現されていて、読んでいると何だかくすぐったくなりますw


新米神様の春奈もいい感じに二人の関係に入りこんでくれてましたね。

彼女が居るか居ないかでこの話の魅力は大きく変わるかも。

と言うのも、
彼女はうまい具合に剣児とかえでを取り持ちつつも、生誕3ヶ月ということもあって性格が子供なため、自分から離れていく剣児に対する自分の気持にうまく折り合いがつけられなかったりと、単純になってしまいそうな物語を盛り上げてくれる要因になっているんですよね。下手に萌えを狙っていないから物語にすごくマッチしているし。

物語的にはかえでがメインのヒロインなのだろうけれど、春奈も加わってメイン2人になってもおかしくないんじゃないかな。


温かい風景

確かに主人公たちの動きも瑞々しいのですが、更にはそれを飾る背景もなかなか。

大自然にあふれる、というわけではなく剣児のような少年たちにピッタリの雰囲気を持った風景――幼いころから住んできた町、みたいな温かさのある風景で、例え舞台となる場所が少なくともその風を感じられました。

サブキャラの家族や友人達も、悪く言えば目立たないですけど、主人公たちを飾る風景として活躍していたんじゃないかな。


総合

全体的に起伏が少なく見えるかもしれないけど、それはそれでこの話の持ち味と考えられるし、かえでと春奈の対面や、告白のシーンなど盛り上げるところでは盛り上げてくれてたので構成的にも及第点。

ただちょっとばかりテンポが緩くなるほど細かい設定があったのと、最後の引き方が少し強引だったのが唯一のマイナスポイントかな。

あともう1つ抜きんでたモノがあれば人気作品を狙えると思います!


でも新人さんにしては光るモノを感じますし、次巻でるとしたらとても楽しみです!