とある魔術の禁書目録19

【ストーリー】最強の超能力者・一方通行や土御門の所属する組織『グループ』は、いつも通り学園都市の暗部に関わる事件を処理していた。そして無事に事件の犯人たちを鎮圧するが、そこで『ドラゴン』という謎のキーワードを知る。それ以降学園都市上部にこき使われる現状を打破する足掛かりとして『ドラゴン』について調べ回ることに。同時期、元『アイテム』のメンバー浜面と絹旗は入院中の滝壺の退院祝いを準備しようとするが、ある事件に巻き込まれていく。

前2巻が魔術サイドオンリーな内容だったので、今巻はSSシリーズと15巻の続きである科学サイドのお話。

ぶっちゃけるとそのあたりはかなり複雑だったんで設定が曖昧でした…。海原(偽)がロリコンだったのは覚えてたけど結標ってショタコンだったっけか?

そんなうろ覚えな状態でしたが、今回はそこまで登場人物がわんさか出てくることもなかったし、展開は科学サイドの話にしては随分熱い展開で盛り上がりました。特に一方通行がお前どんだけツンデレなんだよwと突っ込みたくなるくらいのダークヒーローっぷりが良かったですね。捕まっていた少女に対しての気遣いとか、事件被害者の少年の言葉に真剣に答えてあげるとか、3巻の『ただの悪人』時の面影もありませんね。

そして意外だったのが一方通行や当麻とはまた違うタイプのヒーローである浜面の活躍。
カテゴリー的には当麻に近いけど、正真正銘無能力者である彼がここまで大きな存在になるとは思いもしませんでしたよ。
どう考えても幸運過ぎる展開とか、結構強引なご都合主義の展開が多くてどうかとも思いましたが、絹旗や滝壺のために必死こいて学園最強の超能力者には立ち向かう姿や無謀とも思えることをやってのける行動は、二人のヒーローとは違った『熱さ』がありました。そのキャラ(ラッキースケベ)も含め、なかなかにおいしいキャラです。
いやぁ、でもまさか『あの人』がでてくるとは思いませんでした…。科学サイドには最早何でもアリか…。



そんでもって遂に学園都市暗部の動きがだんだん明るみに出てきました。
『天使』を暗喩させる『ドラゴン』というキーワード。更なる情報を得ようと学園理事12人の一人と接触しようとする一方通行たち。
これまでに出た怪しげなキーワードが徐々に繋がって、もう少しで何かが見えそう。ラストに待ち受けていた『モノ』がこれからどう関連していくのか、とても続きが気になってしかたがありません!


総合

う〜む…☆4つ…いや、☆3つ+ってとこかなぁ。

ホントにこれまでの進み具合からは考えられないほど話の展開がスピーディーで驚きましたよ。この一冊はこれまでだったら3巻くらいの密度じゃないかな?
何か作者さんが焦っているように感じられるのは気のせいかな…?


まあとにかく、当麻・一方通行・浜面の三人のヒーローがヨーロッパに集い、益々これからの展開が気になるところ。

次の巻も期待しています!