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藍坂素敵な症候群

感想 電撃文庫 藍坂素敵な症候群 シリアス ダーク 学園 水瀬葉月 東条さかな ☆☆☆

藍坂素敵な症候群 (電撃文庫)

藍坂素敵な症候群 (電撃文庫)

【ストーリー】 私立千歳井高校。那霧浩介が転校初日に連れていかれたのは医術部というちょっと奇妙な部活だった。
 部長・藍坂素敵。白衣を纏いメスを持ち、ちっちゃくてやたらと元気な女子。部員その1、宵闇ヶ原陰子。傘を異常に溺愛するお嬢様。部員その2、黒崎空。いつもご機嫌斜めな金髪ヘッドホン女。
 三人ともかわいいのはいいのだけど、藍坂はなぜか手術をさせろと迫ってくるし、さらに街では《耽溺症候群(フィリア・シンドローム)》なるものが蔓延していて──。
『C3 -シーキューブ-』の水瀬葉月が贈るフェチ系美少女学園ストーリー!



表紙とフェチ系なんたら〜、とかいうあらすじから白(むしろピンク?)水瀬かと思って買ったら灰色水瀬の方でした。

騙されたー!けどなかなか面白かった!


自転車、あるいは傘だったりとただのフェチというにはあまりにも病的な何かに執着してしまう《耽溺症候群(フィリア・シンドローム)》が蔓延っている街が舞台。
主人公の浩平は、何にでも同じくらい興味を持つ性格を素敵に目をつけられて医術部に連れられ、それから《耽溺症候群》の重度罹患者が引き起こす事件に巻き込まれていくという、あらすじからは全く予想できない学園異能モノです。



全体的にコメディっぽい雰囲気ですし、水瀬先生の作品の中では比較的グロ少なめ(だと思う)なので読みやすいとは思います。ですがやっぱりシリアスシーンには先生独自の味が出てきてましたね。
基本的に学園ラブコメテイストですが、やっぱりC3の作者らしく変な人と変な設定が盛りだくさん。でもC3は(微グロ)エロコメとして突っ走ってるのに比べればこれはまだ王道の範疇と言えるのかな?



浩介は医術部のメンツと共に《耽溺症候群》の患者の治療する――と言ってもやってることはちょっと変わった部活動ですし、途中までは変なフェチを持った患者や傘フェチと金髪ヤンキー風ツンデレと素敵の医術部員たちとの青春ラブコメな展開。
ところがクラスメイトが《耽溺症候群》の重度罹患した中盤以降は一気にシリアスに傾いていました。


その《耽溺症候群重度罹患者》の治療法がこの作品内のグロ成分の中心になっている上に、やっぱりあの水瀬先生だけあってシリアスシーンの描写は濃いです。

でもその描写の濃さはなにもシリアスシーンだけに限ったことでは無く、作品全体の描写がしっかりしているのでむしろ良い点だと思いますよ。キャラクターの心理描写も丁寧でしたし。


主人公の浩介はラブコメの主人公らしいお人良しな性格ですが、重度罹患者に対する素敵の”治療”の異様な光景に素直に忌避したりもするんで、ヒロインのすることをいきなり何でも受け入れるテンプレートな主人公では無いです。

素敵は1巻だからしょうがないのですが、説明キャラな一面が強かったかも。でも陰子と空がうまく補っていたのでヒロインたちに関しては問題はありませんね。
気になると言えば素敵以外のヒロインが魅力的すぎるところかなw陰子と塚本さんはもしかしたら素敵よりも主人公に絡んでたかもしれませんし。



総合

☆3つ+ってところですかね。
結構面白かったけど、説明が多いし1巻だからかまだ作者が本気出していない感じがします。


個人的にはもしかしたらC3よりも好きになりそうな気がします。主人公がちゃんと活躍して目立ってますし。
あとあからさまなエロが無いのも今回は良かったかも。やったらエロくされても雰囲気に合ってないと気分がそがれますからね。


2シリーズ同時だと大変かもしれませんが、次の巻も期待しています!