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隙間女(幅広)

隙間女(幅広) (電撃文庫)

隙間女(幅広) (電撃文庫)

【ストーリー】隙間女という妖怪を知っているだろうか? 都市伝説や怪談として聞いたことがある人も多いだろう。実は、僕の部屋に現れたのだ。その隙間女が──

 第15回電撃小説大賞電撃文庫MAGAZINE賞〉を受賞した幻の表題作をはじめ、都市伝説をもとにしたハートウォーミング・コメディ5作品を収録する珠玉の短編集。ちょっぴり怖いけど、どこか愛らしい!? 


都市伝説+ラブコメな5話の短編集。
同作者の『夜と血のカンケイ』のも中々でしたが、この短編集はとても良かった!

隙間女やトイレの花子さんなどのメジャーな都市伝説が良いスパイスになってますね。ただ都市伝説といっても怪異たちは全然怖くなく、むしろ食べ過ぎて細い隙間に入れなくなったダメ隙間妖怪の針美を始め、明るく話し好きな人面疽のそーちゃんとかテケテケさんとか可愛い怪異ばっかりでした。

ストーリーも五話全て甘酸っぱくて青春臭いねっ!好みにどストライクです。
やっぱりこの作者の描くラブコメは主人公とヒロインの掛け合いが可愛らしいし、雰囲気がまったりとしてて和みますね。



以下、各話ごとの感想。

〇隙間女(幅広)

人間の食べ物のおいしさに感動して食べ過ぎてしまった結果、隙間女としてあるまじき太った体型(人間にしてみれば理想のプロポーション)になってしまった針美(はりみ)さんと家主でぽっちゃり体型好きの少年琢海の話。
本来なら隙間からずっと見続けることで家主をノイローゼにする妖怪なのに、細い隙間には入れない上に天然ボケな性格からまったく拓海を怖がらせることが出来ないダメっぷりが可愛いですw
琢海も彼は彼でぽっちゃりに対する異常な執着と拘り具合が笑えます。私はスレンダー好きなんでぽっちゃり好きの主人公には賛同しかねますが、美味しそうにご飯を食べてる女の子は可愛いですよね。

全体的にハートフルな雰囲気でとても面白かったです。


〇消えない傷と恋占い

ヒロインの黒田さんが乙女過ぎて可愛い!

初めはどういうことかわからなかったけど、オチがわかった途端ニヤニヤが止まりませんでしたw
クラスメイトの反応がちょっと気に食わなかったけど黒田さんが可愛いからいいや。

これも青春臭くて大好き。


〇デコは口ほどにものを言う

そーちゃんかわいいよそーちゃん。小石原さんもね。

照れ屋で口下手だけど頑張りやなところが可愛い小石原さんと、明るくおしゃべり好きな人面疽のそーちゃんのコンビが素晴らしい。小石原さんは普通に可愛いんだけど、そーちゃんがいることで彼女の魅力が凄く引き立っます。もちろん、そーちゃんも口だけの存在ですが物凄く他人想いな良い人(?)で甲斐甲斐しいですね。

193Pのイラストが素晴らし過ぎて萌え転がりましたよ。



〇花摘みの園で相席を

発想は面白いけど斬新すぎるっ。
良い話なんだけど流石にトイレで汁物は流石に…(・ω・`;)

でもヒロインのツンデレ具合とか主人公のさっぱりとした性格は良かった。いろんな意味で発展のしようがない関係だけど、たまにはこういうのもいいかなぁ。




〇隙間女(飽和)

(幅広)の後日談になるんですけど…。

針美がもはやヒッキーのニートと化している…。しかも琢海が食べさせてるからとはいえ、自分が太ったということを認識しない上に信憑性もないダイエット方法を堂々と実践したり、もう色々とダメすぎるwでもなんかこのゆるゆるとした空気はいいなぁ。
ぽっちゃりを通りこして太ってしまった針美に対して「悔しいっ、でも惹かれちゃう」な琢海にニヤニヤしてしまいましたよ。

針美も最終的に必死にダイエットすることになるんだけど、そうしようと思い立った理由がねぇ…。

もうホントにごちそうさまですw



総合

☆4つです。

この短編集を通してわかりましたが、この作者さんは短編のほうが向いてるみたいですね。『血と夜』も良いんなんですが、この作者さんらしいほのぼのとした空気がよく出てるように感じました。

なんなら『しにがみのバラッド。』とかみたいにどこかで繋がっている話を短編で、みたいな形式にしてもいいかと思います。ぶっちゃけ隙間女はもっと読みたいというのが本音です。針美かわいいよ針美。


『血と夜』は残念ですが、次の作品に期待してます!