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妹ドラゴン兄若ハゲ

感想 HJ文庫 コメディ 学園 陽気 ☆☆☆ 谷口シュンスケ あき

妹ドラゴン 兄若ハゲ (HJ文庫)

妹ドラゴン 兄若ハゲ (HJ文庫)

【ストーリー】顔は良いのに頭はバカな高校生・桐生柳は妹の京から思いがけない告白をされる。「あたし、ドラゴンになっちゃった」って……マジっ!? 次々と吹き荒れるトラブルの嵐から、はたして柳は大切な妹を守れるのか!? そして京が胸に秘めた兄への想いとは? 柳の頭の真実が明るみに出る時、学園にまぶしい奇跡が巻き起こる! 

斬新なタイトルに、初見時「!?」と目を釘付けにされて思わず買ってしまった…。


内容は、
若ハゲに悩む桐生柳はある日突然妹の京から「ドラゴンになっちゃった」と告白され、クールで電波な日向涼子と、無駄にハイテンションな森本ケントの二人のとともにドラゴンになってしまった京を元に戻すために試行錯誤していく。
とタイトルとあらすじそのまんまです。


でも実際に読んでみるとこれが意外にも面白かった。そして読了後にはこのタイトルがなかなか良いように思えてくる不思議。


正直物凄く笑えるギャグがあるわけでもないし、甘々なラブ成分があるわけでもないんです。でも、読んでる途中も読み終わった後も程良い感じに面白味が感じられる、良い意味で”ライト”な作品でした。

突然ドラゴンになってしまったことに不安がる京や、他人と違うことにコンプレックスを抱く柳やケントなど、ちょっぴりシリアスな話になってもキャラ達にそこまで深刻な雰囲気にはさせない明るさがあって安心して読めます。


初めはドラゴン化の原因を調べるべく図書館に通ったり電波系幼馴染の涼子に怪しげな儀式を教わったりしてましたが、話が進むごとにドラゴンキラー宇宙人が登場するわ、京の正体が実は○○で、兄の若ハゲが結果的に妹を救うことになったりと展開だけ書くと凄いカオスな物語ですが、度々見られる兄柳と妹京の兄妹愛、ケントと涼子の友情、そしてハゲが熱い!


その中でも特に押したいのはやっぱり柳と京の兄妹かな。

常時頭に京のことばかりな兄・柳の暴走気味なシスコンぶりも中々に極まった変態具合ですが、そんな変態な中にも兄らしい頼もしさの様なものも感じられますし、妹の京もそんな兄にまんざらでもない素振りがニヤニヤものですw
しかも柳はラブコメの主人公よろしく素晴らしい鈍感なので益々ニヤけてしまいます。

一応ヒロイン候補としては他にも涼子やお嬢様系の赤神恭子など多方面に取り揃えられていますけど、登場回数と扱いに差があり過ぎてモブにしかなってない気が…。


ストーリー的には中盤まではギャグ中心から後半の幕引きまでが一番よかった。

京がやむを得ず学校でドラゴン化し、ドラゴンキラーや他の生徒からの肉体・精神的な攻撃から身を呈して守る柳は今までのバカっぷりが嘘のようにカッコ良かったですね。
次々と柳のハゲ仲間が登場するシーンも笑えるところなハズなのに、何故か少し熱くなりました。


そんでもってラストの引きも奇麗な終わり方で良かったと思います。



総合

☆3つ。物凄く感動したり爆笑はしないかもしれないけど、面白い!


よく大作と謳われる作品にみられるような、”キャラクターの不安な心理描写”とか”そこからの主人公たちの這い上がる熱い姿”みたいなものはあんまりないけど、逆にそんなに深ーい雰囲気にしないことで気軽に読める良さがあったと思います。

一冊で完結する話としたら中々良い作品なんじゃないかなーと私は思いますね。
でも単発でも良いですけど、もし続いたとしても面白いかもしれません。



続くようでしたら、期待して待っています!