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東方香霖堂

東方香霖堂 ?Curiosities of Lotus Asia.

東方香霖堂 ?Curiosities of Lotus Asia.

ラノベを紹介するブログとしてはちょっと脱線してしまうかもしれないけど、これはちょっと面白かったんで程々に紹介と感想を。


まずこの一冊の簡単な説明ですが、「【東方】香霖堂」とあるように原作は同人弾幕シューティングゲームでおなじみの東方Projectです。しかし、この一冊は東方の「ゲーム」の一面ではなく、舞台となっている『幻想郷』と呼ばれる現代日本から隔絶された妖怪や神が存在する小さな世界、更にはそこで小さな古道具屋を営む森近霖之助(もりちか・りんのすけ)という半人半妖の青年を主人公にした日々の出来事の話です。

基本設定

幻想郷についての来歴やシステムは色々複雑なので、取りあえず知っておきたい設定だけ説明しておきます。

・【幻想郷】幻想郷は明治時代頃に結界によって外の世界と隔絶され、それ以降は例外を除き、外の世界と幻想郷の間は自由に行き来することが出来ない。舞台となっている時代は現代日本。

・【幻想入り】幻想郷は外の世界の人々が忘れ去り、「幻想となったモノ」が流れ着く。そのため、幻想郷内でも外の世界の情報はある程度伝わっている。

・【〜程度の能力】登場する人・妖怪(神様)には何かしらの能力がある。(例:霖之助「道具の名前と用途が判る程度の能力」)

説明不足で細部がちょっと不安ですけど、大体こんな感じだと思っておけば大丈夫だと思います。もっと詳しく知りたい方はウィキペディアで調べてみましょう。ウィキペディアリンク

感想

元々東方が好きで買ったんですが、予想以上に短編小説としても面白かった!

何故、日本語では「八」という数字が「八百万」や「八百屋」などの様に「多い」という意味として使われるのか?障子や襖など耐久性の低い紙が仕切りや窓として使われるのは何故?みたいに、日本語の不思議や身の回りの不思議を霖之助の解釈で語られる話は、例えが浮かばないけど日本の昔話とか読んだ感覚に近いものを感じました。それでいて、パソコンやゲーム●ーイが出てきて「これは外の世界の情報を集める式」とか「今では小窓が二つあるタイプが最新式」とか微妙に当たってる言い方で表現したりと、妙に現実とリンクしたところがあって不思議な感じ。でもこの現実と幻想(ファンタジー)が混じり合った不思議な感じこそが「東方」の世界なんだよなぁ。

それ以外にも、全体を通して「物事を現代で言う普通とは別の解釈でとらえる」話が多くて、楽しみつつも感心する場面が多かったです。


もちろん、そんな小難しい話以外にもキャラクターの魅力もすごく詰まってました。
そっち方面に興味ゼロの霖之助の視点で語られるからか、霊夢魔理沙はほぼ毎回霖之助のところに来る割に浮ついた話が無いのが個人的に惜しいところですけど、霖之助の服を勝手に着たり、相手にされなくても何かと足しげく通ってるということを客観的に考えれば「近所のお兄さんのところに頻繁に遊びに来る二人の少女」というラブコメ臭がしない方がおかしいくらいの設定なんですよね。実に惜しいっ!

あと、妖夢がみょんに可愛かった!
今まで自分の中ではあんまりランクが高くなかったけど、一気に上位に食い込んできました。「うー☆」はレミリアの専売特許と思ってたんですが、その認識を改めないといけないみたいです。

総合

評価は、敢えてつけるとしたら☆4,6くらい。

話のほとんどが原作ゲームをやっていなくても大丈夫な内容なので、上に書いた基本設定さえ知っていれば、

「別に『東方』に興味がない」
「そもそも『東方』って何?」

という方にもある程度楽しめる内容なんじゃないかな、と思います。


個人的には十分楽しかったのですが、欲を言えばもっとキャラクターを登場させて欲しかったな。まぁ、引きこもりの霖之助が主人公ではあまり他のキャラと接触がないからしょうがないのかもしれませんが…。
もし、香霖堂の続きが出るとしたら阿求くらいは出して欲しいなぁ。