人見知り部は健全です

人見知り部は健全です (電撃文庫 さ 12-3)

人見知り部は健全です (電撃文庫 さ 12-3)

【ストーリー】無表情すぎて友達レスな俺は、あがり症すぎて同じく友達レスな幼なじみの女子・明(あき)と共に、ふたりぼっちなお弁当を食べる毎日。そんな俺たちの前に、発言エロすぎな残念美人・乃花(のはな)先輩が現れる。ほぼ強制的に「人見知り部」なる謎の部に入部させられることになった俺たちだったが、無表情にあがり症に下ネタ好き──って、この部、青春不適合者の集まりじゃねぇか!? 


うすしお味・・・じゃなかった臼潮明かわいいよ!


人見知り

という、すごーく身近な悩みをテーマに扱っていたこともあって購入。
人前だと変にテンションが上がってしまったり、表情が全く動かなかったり、実際にそういった悩みを抱えている人ならすごく共感するようなネタを出しつつ、主人公たちの人見知り属性を改善していこうという学園ダベリ系コメディ・・・

ですが、

ぶっちゃけそんなことより女の子たちがとてもとても可愛い!


いやね、

確かにメインテーマとしては人見知りという悩みを抱えたキャラクターたちが協力し合い、少しずつ人見知りを直していこう、という話ではあるんです。
でも、最近の売れ筋である「舞台の殆どが部室」という設定からして、友人を作ろうと言いつつそんな努力はせず部室でダベっているだけ、みたいにメインテーマよりもキャラクターたちのやり取りを楽しむのが本当の楽しみ方なんじゃないかなと思うのですよ。

そういう意味ではこの作品はすごく成功なんじゃないかな。


主に

メインヒロインの臼潮明(超絶あがり症)が素晴らしく可愛い!
彼女自身はその体型に見合った子供っぽい明るい性格で普通に仔犬可愛いのですが、主人公の寿藍人(超無表情)の冷静な変態紳士と、人見知り部の部長・裾ノ花乃花(下ネタ大好き美人)の巧みな話術が見事に連係されていて、明の可愛さがより引きだされていました!

普通に可愛いだけのヒロインなら結構見てきましたが、ここまでその可愛さを引き出している作品には中々お目にかかれませんよ・・・!
藍人との無自覚イチャイチャもニヤニヤさせてもらいましたし、ここ最近のヒロインの中でもかなり上位に食い込む可愛さでした。


そうそう、本編中の登場回数は少なかったのですが、藍人と妹の平和(兄と同じく超無表情)の淡々としつつもどこか微笑ましい兄妹の会話も良かったですねぇ。できればこれに加えてお母さん(例によって超無表情)の話も見たかったなぁ。


総合

厳しいかもしれませんが、☆3つ。
確かに女の子たちはすごく可愛かったのですが、物語として最後の展開がちょっと無いかな―、と。
いきなり雰囲気が変わって超真面目な話で置いてけぼりにされた感じがありましたし、その展開に持っていく理由もちょっと分かりませんでした。無理やり一冊完結にした感じがして、どうも最後の締めが微妙に感じました。

ですが、キャラクターたちのやり取りはとても面白く、楽しかったです。
できればもうちょっと続けてほしいなぁ。