優等生以上、フリョー未満な俺ら。

優等生以上、フリョー未満な俺ら。 (GA文庫)

優等生以上、フリョー未満な俺ら。 (GA文庫)

【ストーリー】「荒鞍くん……あたしさっきの授業、ノート取りそびれちゃったんだけど……」
「ボーっとしてっからだろ! チッ、仕方ねーからコレ写せや! 今日中に返せよコラァ!」
「あっ、ありがとう!」
 荒鞍悠馬は日夜不良を目指している高校生である。
 ただし真面目な性格のせいで、周りからは「いい人」「優等生」と思われているのが悩みのタネ。
 幼なじみの真理亜は、お仕置きと称して彼を追い回し、舎弟ならぬ舎妹を自称する姫子は明らかに不良が何なのかわかっていない。
 おまけに真面目な学級委員であるはずの東雲朱里まで彼の不良仲間になると言い出して、悠馬のフリョーライフは一体どうなる!?


不良ってなんだっけ?



主人公が

馬鹿だけど熱いね!いや、優等生なんですけど。

自由で誰よりも強く、仲間を大切にする。そんな”不良”を目指す(超真面目な)主人公・荒鞍悠馬が、幼なじみに更生と言う名の暴力を受けたり、舎妹(舎弟の妹版)を愛でたり、一途な学級委員に嫉妬されたりする学園青春ラブコメでした。


不良というより、番長とかの方が近いんじゃね?とか無粋なツッコミはともかく、主人公が熱い!でもそこがイイ!

いつも感想でヒロイン可愛いっ!と言っている私ですが、やっぱりラブコメであろうと何であろうと、主人公が物語の中心で活躍してくれる話は良いですね。というか、主人公は物語の中心に立ってこそ主人公足り得るのだと再確認しました。
例えラブコメでも、主人公カッケェ!と思わせてくれないと魅力は半減ですしね。
そう言う意味で「踊る星降るレネシクル感想はこちら)」とかはすごくオススメ。


結局のところ、事件という事件は最後の最後にしか起きませんでしたが、それでもきっちり王道らしい熱さを見せてくれましたし、行動が一貫してカッコ良かった。



いつも通りですが、

ヒロインたちはみんな個性的で可愛いですね!うん、やっぱりラブコメだし、これは重要ですよ。

主人公と仲良くなろうと頑張る学級委員とか、何かとお節介を焼く幼馴染までは、まぁ、定番ですが、姫子の『舎妹』というのは新しいですね。ちょこちょこ着いて回って「あにきー」と呼んでくる感じが、仔犬を彷彿とさせて実にイイ!
自分で書いていて気付きましたが、アレですね、よく犬が主人公の漫画に出てくるシェパードに懐いている柴犬的な感じ。(「しあわせソウのオコジョさん」思い出した)

しかもやるときはやる子で、いざという場面で行動できるというのも、ただ可愛いだけの子ではない魅力がありました。

個人的には学級委員の朱里と悠馬のからみは中々好きでしたが、ヒロインとしての座は姫子がリードしてますね。
姫子も朱里も引き出しはまだまだありそうですし、もし今後ラブ面での進展があるとしたら楽しみですね。

幼馴染の真理亜はサービス要員以外にあまり活躍が無くて不憫の子でした…w


これだけヒロインが充実してるにも関わらず、一番ラブラブコメコメしてるのが友達(悠馬は不良仲間と思っている)の翔と、喧嘩に明け暮れる獅子谷萌(通称ししゃもさん)でしたね。
結局この二人は始終バカップルでしたが、もっとししゃもさんの恥ずかしがっているところが見たいなっ!なんて思ったり。

総合

新人さんとは思えない程面白かったです!☆4つ!
ノリが好みというのもありますが、ブレることなく最後まで一貫した面白さがありました。

この一冊でちゃんと綺麗にまとまっていますが、欲を言えばもうちょっとラブ成分がしっかりしているといいなぁ。
次巻があるとすれば、そこに期待しています!