RIGHT∞LIGHT1 僕の妹は神様で、空飛ぶ少女は泣き虫で−。
- 作者: ツカサ,近衛乙嗣
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/10/18
- メディア: 文庫
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【ストーリー】「もし……お姉さんが本当に魔法使いならお願いがあります」まだ十歳にも満たないランドセルを背負った少女が、アリッサの目の前に立ち、瞳に真剣な光を灯して言った。「私のお師匠様になってください!」「――お師匠、様……」呆然と現実味のないその単語をアリッサも繰り返す。心を揺さぶられたのか、頬が微妙に緩んでいる――。新しい日常の始まりにあった会話。あるいは非日常の終わりに交わした言葉。例えるなら無限の交点。捻れた線が重なる場所で……。
ラブコメまだ〜?
●前シリーズ
「RIGHT×LIGHT」は終始ガチガチの魔法バトルもので、最終巻のあとがきに
明るく楽しいラブコメ…が書けたらいいなぁ。
と書かれているように、今作「RIGHT∞LIGHT」は『日常』を主題にしたラブコメだそうです。
が、
いつも通りじゃないっすかー!ヤダー!
急に甘々なラブコメになるはずもなく、平穏な日常に見せかけて何やら色々不穏な事件が起こり始める新シリーズ1巻でした。
まぁ、いきなり前シリーズの設定ガン無視で始められるよりは全然良かったかな、と思います。
●さて、
じゃあ、タイトルを改めて何が変わったのかという疑問が当然のように湧くわけですが、正直ホントにあんまり変わってないんじゃないかな?というのが率直な感想です。
新シリーズの1巻目ということもあって大きな事件は起きず、前シリーズ後のケースケやアリッサ・未由たちの関係がどんな変化があったのか、ということを中心に描かれていました。でもこれでは新規の読者さんは置いてけぼりになるような…。
二人のヒロインのどちらかを諦めず、二人とも選ぶという異例の選択を取ったケースケの複雑な心境と、お互いに相手にケースケを取られまいと頑張るアリッサと未由。魔術関連の問題が過ぎ去っても、人間関係の問題に解決は訪れていない。これを「日常」というには余りに心苦しいですね。
しかもケースケには正真正銘の神様となった妹・由衣に関した悩みの種もありますし、全然明るく楽しめるラブコメではなかったかなぁ、と厳しいかもしれませんが、思いました。
しかも前シリーズまでのごたごたが微妙に影響してますし…。色んな意味でこれからどう話が転がるのか気になります。
●総合
ぶっちゃけ評価しようがないのですが、☆3つにしときます。
新シリーズというには前シリーズの問題を引きずり過ぎですし、何かが大々的に変わったというわけでもないんで、正味なところ、この新シリーズ化にはどんな意味があるのかがわかりません。
ラブコメで行くのならラブコメで、ファンタジーバトル+ちょい恋愛でいくのならそれで、ハッキリとして欲しいな。
まぁ、始まったばかりですし、これからの展開に期待しています。