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彼女たちのメシがマズい100の理由

【ストーリー】愛内葉介の目下の悩み、それは毎日の食事!
理研究家の母親がイギリスに旅立ち、俺は隣に住む幼なじみの香神紅緒に生活全般を世話になっている。成績優秀・品行方正おまけに献身的な彼女の問題は―――作るメシがマズいこと。だがどうしても俺に「おいしい!」と言わせたいらしく……この幼なじみの料理が美味くなる日は来るのだろうか、ってホットサンドに苦みが欲しいからバファリン入れるなっ!


どうしてメシをマズく作れるのかわからない…。


ヒロインの一人は料理ベタ

らんま1/2」のヒロインあかねを始め、作る料理が尽く殺人的に不味い!というネタは古くからありましたが、それを敢えてメインに持ってくるとは盲点でした。
しかも爆発するだとか死線を彷徨うとかでは無く、確かに食えるけど絶望的に不味いというリアル路線なのは久しぶり!

絶望的なラインナップ

かたや致命的な味音痴、かたや英国の誇る料理()、かたや辛党と本当に誰得と思わざるを得ないヒロインズ…。
けど、ちゃんとみんな美味しい料理を作ってあげたい相手がいて、そのために努力している(…のかなぁ)ことが好感を持てました。何をやらせても優秀、金髪碧眼で明るく元気、超クールで毒舌系、だけど料理だけが上手く出来なくて落ち込んじゃうというギャップが中々良かったかな。
途中まではカロン一強でしたが、最後の最後に悶絶する紅緒にやられました。あれは萌える。

葉介も何もしていないように思えますが、一応不味かろうがヒロインの作ったものを片っ端からちゃんと平らげてるとこは主人公らしいですし、評価してあげないと流石に哀れですね。


文章だからこそ

「マズイ!」ということを表現することは、漫画の様な一見して分かる派手な演出が出来ない分、如何にして「これは不味いだろう…」と思わせることが肝だと思うんですが、若干そのあたりが物足りなかったかも。
リリィが中盤以降空気ですし、ヒロインの可愛いところの描写不足も目立って、ラブコメ部分だけ見ると厳し目に言って普通なので、もう少しメシマズという部分にインパクトが欲しいなぁ。

覚えている限りだと、「レジンキャストミルク(番外編)」はド素人ならやりかねない、本当にやりそうなあるあるリアル路線で、

何を切っているのだろう。タマネギというのは青みがかった白い半透明な野葉のはずだ。
それなのにどうして。
気付いた。
――皮を、剥いていない!
(中略)
 そうして出来上がった"何か"を、蜜はアスパラガスのベーコン巻―――もとい、重層味の茹でべ
ーコンで生アスパラ塩胡椒掛けを巻いた物体に、ぐちゃぐちゃと塗っていく。
……食器を洗うためのスポンジたわしで。

「バカテス」は硫酸だとか素材そのものが人体に有害レベルというファンタジー路線で”マズイ”ということを表現していました。

ぶっちゃけやるならとことんというか、味・調理描写をちゃんと描いて、その上でドン引きするレベルでやってくれた方が面白いと思いました。


総合

早くもメシマズレベルはインフレしてる気がします。☆3つです。
せっかく良い題材を取り上げたのだから、その部分は疎かにして欲しくないなぁ。ヒロインたち設定も含め、良い材料が揃っているのだから、作品は丁寧に美味しく調理して欲しいですね。

次の巻も期待しています!