ロクでなし魔術講師と禁忌教典

 

 

アルザーノ帝国魔術学院非常勤講師・グレン=レーダスは、自習→居眠りの常習犯。まともに教壇に立ったと思いきや、黒板に教科書を釘で打ち付けたりと、生徒もあきれるロクでなし。そんなグレンに本気でキレた生徒、“教師泣かせ”のシスティーナ=フィーベルから決闘を申し込まれるも―結果は大差でグレンが敗北という残念な幕切れで…。しかし、学院を襲う未曾有のテロ事件に生徒たちが巻き込まれた時、「俺の生徒に手ぇ出してんじゃねえよ」グレンの本領が発揮される!第26回ファンタジア大賞“大賞”受賞の超破天荒新世代学園アクションファンタジー!

 

あとがきの完全金属騒動で持ってかれた・・・。

 

1巻出た直後、あらすじ読んで「う~ん微妙!」と思って手を出さなかったらいつの間にかアニメ化やらが決まったりと人気作になってて驚いた。

そんでもってがれさんも中々好評だったもんで、がれさんも言うならいっちょ読んでみっか!と1巻を買い、朝食食べながら読了。そして本屋に戻り2,3巻を買ったのが本日。

・・・あらすじから予想してたよりも面白いじゃない!

 

最初にあらすじ読んだときは、まーた”無気力だけど実は隠れた実力があってピンチの時に大活躍”という一時期HJ文庫やらMF文庫Jやら角川スニーカー文庫で流行った量産型かぁ、と忌避してたんですが、ホント、予想より面白かった。

 

確かにストーリー自体はテンプレに近いものでしたが、それでも面白いと感じさせるモノがありました。

 

そんでもって何が面白かったのかというと、テンプレートに近いストーリーの中でもちゃんとこの作品の持ち味が感じられたところですね。

 

魔法バトルモノのお約束通りこの作品も魔術に関する設定があるんですが、主人公グレンが講師ということもあって、その説明が授業シーンでキャラを交えながら進んでいくのがとてもよかった。多少適当な部分はありますけど、地の文でダラダラ解説されず、ちゃんと”お話”として読めました。

 あと何気に、生徒たちに軽視されがちな汎用魔術を先人たちが研究し尽くして改良の余地のない完成された魔術だと言う部分とか、”術”と付くものは人に恩恵を与えるが魔術は魔術士にしか恩恵を与えない人殺しの道具だとか、グレンの魔術観も独特で面白い。

たぶん、大筋のストーリーは読めるのに、こういった細かいところで予想のつかないのがこの作品の大きな魅力なんじゃないかな。

 

キャラクター同士のやり取りについても、ヒロインの白猫(名前思い出せん…)はテンプレツンデレ臭がするかと思いきや中々良いキャラでした。

板書書き写し終わる前に消されるシーンとか、ピンチのシーンとか、何ですかね、こう、S心をくすぐられる何かが彼女にはありますよ・・・。いぢめたくなるキャラは久々ですわ…。

もう一人のルミアも中々いいんですが、個人的にはセリカさんがお気に。母親ポジですが、私的には仲のいい姉ポジに見えるのですよ。

本人がいないところで幼少期のグレンをベタ褒めだったり親バカ(姉バカ?)なところが姉派な私にはドストライク。

??「バブみを感じてオギャる…。最高に尊い…!」

時代は姉萌えだよ兄貴!

 

ということで☆4つ。

面白かったけど感想書くのむずいな!(誉め言葉)

ストーリーはド安定の王道ですが、光る部分が随所にあって面白かった!

現在、2巻読書中ですがやはり面白い。

 

感想リンク

Galleの本棚 羊太郎 『ロクでなし魔術講師と禁忌教典シリーズ(6巻まで)』 読了