ワキヤくんの主役理論

 

ワキヤくんの主役理論 (MF文庫J)

ワキヤくんの主役理論 (MF文庫J)

 

 

主役男vs脇役女。同棲から始まるおかしな青春勝負

青春を最大限楽しむためのメソッド《主役理論》を掲げ、夢の一人暮らしを勝ち取った俺・我喜屋未那。隣に住む少女・友利叶も一人暮らしで、クラスメイトで、バイト先も趣味嗜好も全てが同じ……なのに俺と真逆の《脇役哲学》を掲げる、決して相容れない天敵だった! そんな叶との口喧嘩の果て、同時に部屋の壁を蹴破ってしまい、何故か同棲する羽目に。そして俺たちは、やはり同時に考えた――これは戦争だ、と。
「そのさもしい青春に嫌気が差したら、いつでも言ってくれればいいぜ?」
「そっちこそ、煩わしい人間関係に嫌気が差したら、いつでも頼ってくれていいよ」
俺の《主役理論》と叶の《脇役哲学》、どちらが正しいかこの同棲で白黒つけようか!

 

 

がーちゃん(

Galleの本棚

におすすめしていただいたけど、こりゃアタリだなぁ!

 

ストーリーラインはひとつ屋根の下系ボーイミーツガール。

高校デビューした男女が偶然同じアパートの隣の部屋(しかも壁が壊れて実質一部屋!)偶然同じクラス!偶然同じバイト!でもお互いの信条は真逆で反発!それ何てエロg…。

 

というコッテコテの設定だけど注目すべきはそこじゃないんだよなぁ…。

主人公志望のワキヤくんと脇役志望の友利さんのドッペルゲンガー漫才に終始ニヤける。

夫婦漫才とはちょっと違う…。けどなんだろう。長年の幼馴染感?言わずとも相手の考えていることがわかるし、自分の考えも相手はわかるのであろう、っていう変な信頼とそれにお互い呆れている感じ。そんでもって周りが「なんなのこいつら・・・」っていうね。

ベタっちゃあベタだけど、こういうのメッチャ好き。

 

更に言うならば、そんだけドッペルゲンガーしてるのに信条とする部分が決定的に違うからこそ、相容れないというのがまた良い。

普通だったら「こんな気が合う異性がいるなんて!」ってなるとこだけど、お互い譲れない部分で食い違っているからこその、この絶妙な距離感。いいわぁ。

 

7割方2人の世界で終わった1巻ですけど、今んとこサブヒロインの域を出ないさなかちゃんには是非とも頑張ってほしいところ。2巻表紙だし、大躍進ですよね?

つーか高校生モノなのに学校の描写が全然ないことに気が付く。

まだまだ伸びしろがあって楽しみですわ。