放課後は、異世界喫茶でコーヒーを

放課後は、異世界喫茶でコーヒーを5 (ファンタジア文庫)


「小市民さん、そのナイトを誰にも渡さないでいただけませんか」

冬がすぐそこまで迫る頃。昼間営業に戻ったユウの店は実に穏やかだった。気がかりなのは、治療魔術師になるための勉強で忙しいリナリアとの空いた距離。そんな折、次々とユウにチェスの勝負をしかけてくる輩が現れ? 

アイナ回、または集めれば願いが叶うチェスセットを巡って強者どもが戦うバトルシティ編(嘘)。



いつもの喫茶店の雰囲気とはちょっと変わってユウが男を魅せる回。

女の子に頼まれたのなら仕方ないね。

前々から引き継いでいた"夢"について、
諦めと選択、あとは覚悟かな?を中心としたお話でした。
アイナの葛藤に揺れる部分には引き込まれたなぁ。普段が賑やかな娘だし、貴族としての務めに覚悟が決まっているように見えていたからこそ、この葛藤は刺さる。
そして異世界に来て様々な経験をしたユウだからこそ、アイナに選ばせることが出来たし、その勇姿はカッコいい。

ただ、多くの人を支えるユウの心が、救われないのがもどかしい。
異世界住人たちはとても心優しいんだけど、"異世界人"であるユウの心の壁を越えるまでに至らない。
リナリアが唯一、そんな彼の実情は知り得なくとも寄り添えたけれど、彼女の夢と居場所のことを考えると難しいよねぇ。
異世界にも愛着が湧き、故郷への想いとの板挟み、これは苦しい。

どうにもスパッと解決できないことばかりだけど、彼も救われて欲しいところです。


いやぁ、堪能した。
早く、早く次が読みたい。