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夜と血のカンケイ。

夜と血のカンケイ。 (電撃文庫)

夜と血のカンケイ。 (電撃文庫)

【ストーリー】吸血鬼と人間の関係。それは捕食者と被捕食者の関係である。吸血鬼の中でも高貴で気高い少女である夜音。彼女もその例にもれず、人間はただの食料としてしか見ていなかった。ところが、以上に健康体である陶原健悟の血を吸ってからはその関係が崩れ落ちてしまった!健悟のあまりに美味な血の虜になってしまった夜音は、彼の血を飲むために数々の屈辱的な仕打ちを受けることになってしまったのだ!


…はい、正直に言えばこの設定にかなり魅力を感じていました。

だって、だって昨今のラノベには珍しい、ヒロインよりも主人公が圧倒的優位に立っているという設定だったんだもん!
若干S気味な私からすればそりゃ期待するよ!
えぇ!帯のセリフや裏表紙のイラストにときめきましたよ!それが何かっ!?


まぁ、思ったよりも内容はハートフルでしたけど…。べ、別に落ち込んでなんかいないんだからねっ!


…えーっと。
あらすじだけ読んでみると主人公はドSなのかと思いましたが、これが案外普通の好青年でして、そっち方面を期待している人はもう一度冷静に検討してみた方がよろしいかと。


その主人公、陶原健悟は幼いころのある出来事を切っ掛けに、朝は誰よりも早く教室に着いて掃除をし、朝・昼・夜の食事も栄養バランスを完璧に考えて自分で作ります。それだけではなく、夜更かしはしない、如何わしい本も読まない、といった異常ともいえる健康生活を送っています。
その生活態度を見たクラスメイトからは修業をしていると勘違いされたり。

でもその健康生活には理由がありました。それは吸血鬼・夜音に復讐をすること。


そして夜音はそんな健悟の最高ともいえる血を吸い、あまりの美味しさに彼の言うことに逆らえなくなってしまいます。

…ここまで状況がそろったら、普通の高校生男子ならば据え膳食わぬはなんとやら、というおいしいシチュエーションなんですけどね〜。

十年間も禁欲生活を続けてきた健悟がすることは復讐と言えないほど生ぬるいものですし、その十年間を健康のために尽す程の恨みがあるとは思えないものでした。
なんとなーく私がこの本を楽しめなかった一因はそこにあるのかな。


確かに全体を通して存在する優しい…というか穏やかな雰囲気は気に入ったのですが、どうも健悟の行動と言っていることが矛盾している気がするんですよね。
ホントに復讐がしたいのかな?


ヒロインの夜音は本当に可愛いんですけど、それを引き立てるための主人公に物足り無さを感じてしまいます。

もっとこー、下半身に正直だとか、小さめな女の子に異常な執着があるとか、ちょっと変わった変態性が加われば物凄いラブコメになりそうなんだけどな〜。
まぁ、ここまで真面目な主人公も新鮮と言えば新鮮なんですけどね。


ストーリーの展開も徐々に二人の距離が縮まっていくという純愛っぷりでしたので、そこそこ楽しめました。
あともう一味足されれば大人気になれそうな素質は感じます。
一応2巻まで出るのだったら買ってみようかな。




因みに準ヒロインと思われる清水さんのイラストが「とある魔術〜」のビリビリさんに激似だと思ったのは私だけで無いはず。