永遠姫の嫁入り

 

永遠姫の嫁入り (美少女文庫)

永遠姫の嫁入り (美少女文庫)

 

 

「すまないね、鬼の私が嫁だなんて」

いえ、トワさまと結婚できて幸せです。

縁結びの呪が暴走して初恋の桃姫さま

と新婚生活を送ることに。

「永遠に生き、初めて愛しい人ができました」

因縁を解き、恋を結ぶ究極異類婚譚。

 

(注!)性的表現のある作品の感想です。

 

はい、久々の感想更新が美少女文庫です。

知らない人に一応説明しておきますと、美少女文庫とはフランス書院から発行されている官能小説のレーベル、簡潔に言えば官能ラノベです。

そういうのが苦手な方はスルーでお願いします。

一応あらすじも感想の内容もストレートな表現はカットしてますが、承知の上で続きをお読みください。

 

で、本題ですが流石はロリBBAを書かせたら随一の葉原鉄氏でした最高。ロリBBAノンケだった私を染め切っただけある…。

 

少し悲観的で達観した千年を超えて生きる鬼姫トワ様がすっごい魅力的。

ロリBBAにしては意外なほど親しみやすい距離感…。だけどやっぱり色々引きずってて、主人公幹春に対してもちょっと引け目というか負い目みたいなものがあるんですが、そこが主人公の魅せ処。

 

真面目かと思いきや中々の変態なのはさて置き、長寿ヒロインに対して、今まで彼女は自分よりも親密な相手がいたのではないかという嫉妬。普通の人間の寿命というひと時しか一緒に居られない葛藤。それら過去未来を全て自分で染め上げたいという欲望。そういった素のドロドロとした感情を素直に認めて、真っ向からトワ様にぶつけていく姿勢はとてもスカッとした。

そんでもってトワ様も根っこの素の部分を曝け出して幹春にぶつかり、最終的にちゃんとお互いを理解して仲良くハッピーエンドとか最高じゃないですかね?

しかもストーリーが「あれ?これ性的描写抜きにしても面白いのでは…。」と途中思うくらいしっかりしてる。

ヒロインの謎や問題点に繋がる歴史民俗の話とか普通に面白い…。

エロゲやったことないけど、こういう部分は刺さる人は刺さるのでは?

 

☆5つですわ。面白いものは面白い。

なんか官能ラノベ読むと毎回思うんですけど、下手なラノベよりも主人公に人間味があって魅力的だと思うんすよね。まぁ、美少女文庫なのでガッツリ性向描写ありますし、中にはエグイ内容だったり人によっては苦手な部分も多々あるかもしれませんが…。

性向描写があるってだけで手を出さないのは個人的に惜しいと思うんすよね…。ただ、無理に人に勧めるべきでは無いとは思います。TPO大事。