オウガにズームUP!3
- 作者: 穂史賀雅也,シコルスキー
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/08/21
- メディア: 文庫
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【ストーリー】ユージはいつものようにちょっと変わったアピールをする妻・ククルと日々を過ごしていた。
ところがククルの下に故郷『夜の国』でトラブルが起きたという電話が来る。
そしてユージは一度国に戻ったククルに「金髪の女に近づいてははならん」と忠告され、早速翌日にその「金髪の女」と思われる子に出会ってしまう。アリアンナと名乗る女の子はユージに付きまとうが、彼女の目的とは…?
って!オビで盛大にネタバレしてっぞ!?
これでいいのかMF編集部!?
●ぶっちゃけ
ネタバレしても驚く程のものじゃないけど、いきなりストーリーの展開が読めてしまうような宣伝ってどうなの?
予想できたとしてもちゃんと本編を読んで知りたかったよ…。
●ほのぼの?
毎回淡々とした語り口なのにどこか愛嬌を感じさせるシリーズですね。
「ほのぼの」とカテゴリではわけたものの、何となく違う気もするんですよね。敢えて言うなら「ゆったり」かな?
前回ユージとククルの距離が縮まり、クラスメイトの女子たちは動き始め、さらには今回ちょっとした新キャラが登場したことで物語が動き始める!?――とか期待したのにやっぱり独特の「ゆったり」感が顕在でした。
でも新キャラの金髪少女アリアンナはこれまでに無いキャラクターで(色んな意味で)良いアクセントになってた!
ユージを夫にすると言ってきかないアリアンナがククルに出した、「夫婦の愛を証明する」という勝負が予想を裏切るエロい内容で驚きましたw
「んむ…」
思わずユージは声を漏らした。
その声に反応するように、指は動きを変えた。奥から手前へかき出すような動きを始める。
「ふっ…」
指は最初はゆっくりだったが、次第に動きを速めていった。動きに合わせて、ユージの呼吸が荒くなる。
「ん、ん…」
ユージが何をされているのか気になる人は1巻から買って来ましょう!
●動き出す少女たち
2巻ラストでようやくユージのクラスの女子に動きが見え始め、今回もユージとククルの知らないところで着実に事が進んでいく様子にワクワクが止まりませんでした!
1巻の女子名簿が出た時は、例の如くキャラの出し過ぎでストーリーが崩壊するかと思いましたが、中々どうして上手い具合に登場人物たちが動いてくれていますね。
あからさまな態度で無いものの、よくよく考えるとバッチリ好意を持っている仕草とかが素晴らしいです!
ユージもお前どこのイケメンだ?と突っ込みを入れたくなる自然な振る舞いが憎ったらしいw
超がつくほど鈍感ではないものの、この微妙な鈍さ加減がまたカッコいいんだな〜。
取り敢えず吹奏楽部のヒロインは顔出ししたことだし、こんどは別のグループで増えていくのかな?このままのクオリティが保てるのならば是非とも続けて欲しいものです。
●そうそう、
三話の番外編?と思われる話もよかったですね。
恋に届くか届かないかの微妙で青臭い心の動きが瑞々しい…。
何というか高校生ほど甘酸っぱくはなく、小学生ほど無邪気でもない、中学生特有の空気がよく表わされていました。
何となく懐かしい気分になれる、いい話でした。
●総合
各話はそれぞれよかったけど、ちょーっとボリューム不足な感じが否めないので☆3つです。
まだまだプロローグを脱していないようにも感じられますし、これからの動き次第で人気は大きく変化しそう。
ともあれ次巻も楽しみにしています!