緋弾のアリア4 堕ちた緋弾
緋弾のアリア (4) 堕ちた緋弾 スカーレット (MF文庫J)
- 作者: 赤松中学,こぶいち
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/08/25
- メディア: 文庫
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【ストーリー】「アリアを殺す」突如キンジの前に現れたカナが放った言葉は、耳を疑うものだった。その後キンジはカナの言葉に戸惑いながらも警戒して過ごしていた。
だが、単位不足を補うために受けた小さな任務中、パートナーであるアリアが『砂礫の魔女』パトラの呪いを受けてしまう。
アリアの死まで24時間。キンジは自分よりも遙にヒステリアモードを使いこなす『不可視の銃弾』カナとパトラを倒し、アリアを救うことはできるのか――。
やっちまったな〜…。
●危惧した事態へ…。
3巻の時点で敵組織のNo.2が出てきてしまった上に、そいつが文字通り化け物染みた強さと設定だったので強さのインフレ現象が起きるのではないか?という不安が見事に的中してしまいましたね…。
いや、強さのインフレというよりも、ストーリーの速さにキャラクター達が追い付いていないというのが正しいのかな。速過ぎてコースアウトしちゃった感じ。
1巻1巻を着実にレベルアップしていって、最低でもあと2・3冊ほど巻を重ねれば主人公たちもあの敵たちと戦って違和感が無くなると思うんだけどな。
●速過ぎ!
しかも今回は敵の強さだけじゃなく、展開まで異常に速い。
序盤は3巻のあの引きから始まり、その後いつものように学園内でのちょっとしたコメディパート、と、ここまでなら若干速いけど今まで通りのペース。
でも中盤から最後の展開が絶対おかしい。
本題の事件(アリアが呪いを受けるタイムリミットは24時間)が発生してから約150P(本の半分)で事件解決&次回へ続く!までって…、明らかにオーバースピードですよ。
そのせいで新しく登場した敵キャラ・パトラの能力とかカナとの対決とかが明らかに描写不足というか、やっつけな感じがします。
そもそも新敵キャラのパトラも使い捨てっぽいし、強い強いと言っている割には小物臭が激しく漂っているし…。
何より、1巻から何となく伏線の張られていたカナの扱いが軽すぎないかな?
キンジ以上のヒステリアモードの使い手である、とか色々強そうな素振りを見せておきながら、いざ対決となったらあっさりと倒してしまったので拍子抜け感がすごい…。
大事に温めてきたキャラクターなのだから、もっと大切に使ってほしかったな〜。
この作者の人が描くキャラクターは設定が面白いし、その設定に負けないほどキャラ立ちがしっかりしているから大好きなんですよ。
なのに今回登場するキャラクターは底が浅い感じがしてどうも好きになれませんでした…。
●総合
お気に入りのシリーズだからこそ、敢えて厳しく☆2つ。この作者はもっとできる子なはずっ!
ストーリーどうこう言う以前に、展開の速さに置き去りにされて全然楽しめなかった…。この巻の話は2冊に分けて丁度いい塩梅だと思う。
クライマックス間近だからこそ、ここの展開は慎重になって欲しかった!
アリアの隠された秘密『緋弾』と、敵の本拠地&ラスボスらしき人まで現われたので、次巻で最終巻なのかな?
色んな意味でドキドキしながら待つことにします。
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