彼女はつっこまれるのが好き!
- 作者: サイトーマサト,魚
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/07/10
- メディア: 文庫
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【ストーリー】春の陽気に誘われてフラフラ街を歩いていたら、いきなり拉致されてしまった僕。えっ? なに? いやいやちょっとナニスルンデスカ!? ……ふと我に返ると、なぜかラジオの収録スタジオに。そして向かいに座っているのは、憧れていた人気アイドル声優の音無まどかさん! ええええええっ!!
なし崩し的に、そのまま二人でラジオ収録に突入してしまうのだが……果たして、僕の運命やいかにっ!?
●
声優ネタ&ラブコメでコメディ重視らしいということで購入。
全体の雰囲気は、生徒会の一存のラジオ回と普通のラブコメを混ぜたイメージですね。
主にヒロインたちのボケに主人公がツッコミまくる話。若干コメディ色が濃いですが普通にラジオっぽい。ただ、最後まで読んでも何でこんなタイトルにしたのかが不明…。
鋭いツッコミ以外は普通の主人公・良人がいきなりラジオ収録現場に連れてこられて、憧れていた声優のまどかと一緒にラジオ収録へ。自棄になって得意のツッコミをしていたら案外評判が良くてそのままパーソナリティを務めることに。
というのが大体のあらすじ。
ラジオパート以外は、お隣&クラスメイトという王道ラブコメで、周りの友達を含めて特に突出した魅力は感じませんでしたがラジオ・会話文は「楽しかった」。
…うん、「面白い」というより「楽しい」んですよね。
正直なところ、会話のネタ自体は爆笑できるワケでもないんですよね。「楽しい会話」を聴いているとこっちまで楽しくなってくるとか、そんな感じ。
でも却ってその方がラジオっぽい。
漫才のように面白いネタの台本があってその通りに会話が進んでいくのとはちょっと違って、ちょっとしたボケとツッコミが混ざりますが、ネタではなくあくまで会話が主体だから、「面白い」というよりは「楽しい」んです。
会話がメインになる分どうしても人物・心理描写が少なくなってしまうので、ラブコメとしてはあまり魅力は感じられないのが残念ですが、会話の楽しさは良く伝わってきました。
でも3回目の公開収録までの流れは青春ものとしては中々良かったと思います。
●総合
☆3つかな。
確かに会話は楽しいんだけど、それ以外がホントに普通。
無口な新聞部の娘とか変なしゃべり方の社長令嬢は、そこまでキャラの重要性はあるように思えないし、使いこなせてなかった印象ですね。それだったらもっとナチュラルエロスなしぐれさんを出して欲しかったw
回収してない伏線が多々あることからどうやら続きモノのようなので、次の巻も期待しています。