ANGEL+DIVE2REUNION

ANGEL+DIVE (2) .REUNION (一迅社文庫)

ANGEL+DIVE (2) .REUNION (一迅社文庫)

【ストーリー】魔術を操るローラン兄妹を撃退し、見事にトワコを守りきった夏彦や真鳥姉妹たち。これまで逃亡生活を続けていたトワコも、相楽家に身を寄せることになり、彼らの生活も次第に普段の落ち着きを取り戻していくかと思われた。だが、桜慈との出会いや、真鳥姉妹の父親の消息判明により、夏彦はまたも事件に巻き込まれていくのだった・・・

十文字青が贈る怒涛の加速し続ける物語『ANGEL+DIVE』衝撃の第二弾!


前巻はとにかく話の全貌が全く見えなかったのでちょっと置いてけぼりを食らっていましたが、今回は物語が動き始め、少しづつ、ストーリーが把握でき始めました。
しかし、ある程度内容が分かってくると更に謎が出てくるんですよね。トワコが何か特別な秘密を持っているのは前巻から分かってはいましたが、なぜ元居たところを逃げなくてはならなくなったか?真鳥姉妹や桜慈はなぜ特殊な能力をある日突然身につけたのか?夏彦は一体何者なのか?とにかく謎が多すぎて未だに話に先を越されている感じがします。
答えの片鱗は見え隠れしている気はするのですが、まだまだわからないことだらけです。

でも、エンジェルダイヴに関係する話を置いておいて、今回は真鳥姉妹を中心としたヒューマンドラマ的な話として読んだ場合の評価にしたら☆5つ並によかったと思います。

前の巻であまりに圧倒的な強さを見ていたので、実際は中学生の女子ということをすっかり忘れていました。
自分たちによくしてくれていたおばさんが亡くなったとき、父親探しに出かけたとき、必死で隠していた弱さがでてきて、やっと気付きました。
父親に接触した時の依慧の罵倒は血を吐くような叫びで、読んでいてつらかった・・・
強がってはいるけれど、その実内心は年相応の子で、高慢なふりはしているけれど、本当は妹のために必死でがんばっている、そう簡単な人生はおくらないだろうけど、依慧と織慧には幸せになってほしいですね。

真鳥姉妹の父親が見つかったときの夏彦の行動も人間らしい感情が見え、一巻での夏彦に対する苦手意識もこの巻では感じずに、むしろ好感を持てるくらいになりました。このまま人間らしい成長をしてくれるといいんですが、巻末の未来?の話のようにはなってほしくないな〜


というか今まで触れてませんでしたが、
巻末の未来でのお話はいったい何なのでしょうか?黒雪の発言といい、私は並行世界とかそんな感じではないかと予想しているんですが、やっぱりまだこのストーリーの全貌が見えません。

全体の評価は☆4つですが、この本は全巻を読んだときに本当の価値がわかると思うので、あくまで暫定的です。

さて、謎の組織が接触してきたことで、またストーリーは加速しそうですね。薦めてくださった皆さんによれば次巻で化けるとのことですので、気合いを入れて三巻を読みたいと思います。