超自宅警備少女ちのり2 エクストリーム・エグザミネイション

【ストーリー】瀧口譲は梅木家の超自宅警備少女ちのりとともに定期試験を受けるため、学校へ向かっていた。登校中、早速ぐずりはじめるちのりをなだめすかす。ゆずるの受難の日々はまだまだ続いているのだった。
そんな中、巨乳のボランティア講師シスター・プリンによる家庭訪問によって、ちのりのテンションは一気にヒートアップ!だがそのシスターにもなんだか思惑があるようで・・・?

「あたし、やっぱり帰ろうかなあ」
「くじけんの早え――――!まだ学校まで半分も来てませんよ!」
はた迷惑なヒキコモリ少女がひきおこすどたばたコメディ第二弾!


二巻が出たということは、そこそこ人気だったのか〜。うれしいけどなんか驚き・・・


さて、前巻で地底人と謎の組織との対立は終わりましたが、今回も『ドデカヘロン』を狙う人物が出てきます。
その人物は読んでいれば中盤で分かりますが、予想だにしない伏線が多くてびっくりしました!
内容はずいぶん変だけど、ストーリーの構成はうまいな〜、と感心してしまいましたよ。
書いてしまうと読んだ時の驚きが少なくなってしまうので書きませんが、まさかそんなものが最後に来るとは!とかホント、変な子ばっかなのに面白いな〜

「ゆずきゅん、あたしもう、辛抱たまらんですよう」
「お、落ちついてちのりさん。待って、なんですか、その手に持った金属製の注射器みたいなものは!」
「注射器みたいなものっていうか、注射器だよう」
「な、中身はなんだ中身は!」
「ちょっとだけ、脳がお花畑になるオ・ク・ス・リ」
「やめてええええええ!」


二巻でも相変わらずちのりの変態っぷりはとどまることを知らないですね・・・

「あっ、ゆずきゅん」
「『あっ、ゆずきゅん』じゃねえ!なんだこの枕は!」
「やっ、返してぇ!夜なべでこしらえた『ゆずきゅん抱き枕真夏の夜バージョン』!」
「気味の悪いもん徹夜で作ってんじゃねえ!いつの間にかこんな写真まで撮りやがって」
「ああっ、そんなにしげしげ見ちゃらめぇっ!一部局所的に汚れてて恥ずかしいところ、詳細にみないでえっ!」
「ぎゃー!どこが!?そうして!?」


それに比例して譲のツッコミも強くなってるよ〜
もはや平凡な高校生ではなくなっているしw

二人の他にも妹のちさき、クラスメイトの(今はお隣さん)冥極寺碧子や地底人の王女の深野さんも健在です。
更に今巻は学校が舞台になっているので、大半の人が覚えてないであろう、クラスメイトのユモケンや新キャラの田中由美、学校の生活指導員・鏑木や二巻の重要人物である英語講師シスター・プリンなど学校関係者も登場し、ヒキコモリの話なのに舞台が広がっていきます。
特に注目すべきは教師陣ですね。シスター・プリンは二巻の中心であるので言うまでもないですが、大変嫌なキャラをした生活指導員の鏑木先生がまさかあんな活躍するとは思ってもいませんでしたよ!

この作者の書く設定は大変な変態だったりしますが、話の構成がホントにうまい!
おもしろいキャラクターではありますが、それだけだとちょっと胃もたれしそうなところ、しっかりとしたストーリーが加わることによって後味がさっぱりして読みやすくなってますね〜
しかもお約束のパターンとかもちゃんと用意してあるので、一冊の中身がものすごくぎっしり詰まってます。

絵師のしゅーさんも丁寧なところは丁寧に、崩すところは崩す、そういう切り替えがうまくできていますね。表紙やカラー1P目の躍動感もすごいです!


前巻に比べればやや落ち着いた感はありましたが、このくらいでちょうどいいですね。
また次巻がでるのを心待ちにしてます!