艦隊これくしょんー艦これー陽炎、抜錨します!

 

 

 

 

 

横須賀鎮守府に着任した艦娘の陽炎。
陽炎型のネームシップとして勢い込んで訓練に励もうとする彼女だったがどうもうまくいかない。
実は、共に艦隊を組むことになった潮、霰、皐月、長月、曙も
それぞれの理由から他の艦隊に加わることができず、あぶれた艦娘たちだった!
そんな艦隊に、着任が遅れ最後に加わる羽目になってしまった陽炎の、波乱に満ちた横鎮生活が今はじまる――。

 

元ゲームを知らない人にこそ読んでほしいシリーズ

 

読んでから大分時間たつけど急に感想を書きたくなった。

そして

 

何故このシリーズをアニメ化しなかったし…。

 

ゲームのノベライズは正直忌避してるとこがあって嫁艦の叢雲が

出るって聞いてからシリーズ買ったんですけど、思ってた以上に

ガチの戦記モノ、若しくはミリタリで面白かった…。

 

表題にも書いた通り、原作ゲームやってない人にこそ読んでほしい。

というのも、艦これは設定が薄いが故に他の艦これ小説とも解釈が違うんで、原作ゲームとの折り合いが難しいんですが、その中でも特にこの「陽炎、抜錨します」はとても自然。以下、今シリーズの設定解釈。

・艦娘は元人間。志願して艦娘になるため艦名の他に本名がある。

・艤装がある種のパワードスーツ的な役割。

・かなりバイオレンス&シリアス。

・訓練がガチ。

神通さん「お魚にご飯あげるのが終わったら、また始めますよ」(にっこり)

※訓練が厳し過ぎてリバースしている陽炎たちを前にして放ったセリフ

・キャラクターたちがガチ。

不知火「これは駆逐艦(おんな)と駆逐艦(おんな)の勝負です。手出しは無用」

 独自設定と世界観なので、キャッキャウフフを期待してると痛い目をみますが

完成度は艦これ小説の中でも随一じゃないかな。

完成度が高いからこそ、原作を知らなくても楽しめるし、純粋に一つの作品として面白いのでオススメ。

 

いやほんとに面白い。

主人公たちは駆逐艦、一番死に近い最前線で戦うため緊迫感が凄い。

単騎では弱くても、戦術と仲間との連携でどうにかしていく展開は

熱いし、合間にある軍隊の日常(訓練)はキャラ同士のやりとりが

面白い。

なんで全員女なのに陽炎のハーレムが増えていくんですかねぇ…。

キマシタワーが乱立してて既読者からは陽炎が女誑しとか言われるし。

まぁ、ツンデレに元気っ娘、クーデレに虚勢っ娘と大体のヒロイン属性持ちを

落としてるからしかたない。

 

そして最終巻の整列シーンがマジで泣ける…。よく原作ゲームのノベライズで

ここまで完成度の高い作品を描けるなぁ…。

☆5つ。マジで面白い。

艦これ知らなくても楽しめるって何気にすごい。

ぶっちゃけ築地先生の作品って苦手だったんですが

この作品で随分見方が変わりました。

我が嫁艦、叢雲の古女房感が素晴らしい…。それだけでも買った価値はあった。