スピーシーズドメイン

 

スピーシーズドメイン 1 (少年チャンピオン・コミックス)
 

 

 

スピーシーズドメイン 6 (少年チャンピオン・コミックス)
 

 

神秘的で森厳な雰囲気を持つエルフ・風森。そのイメージで周囲からは魔法を使えそうだと言われているが、使えない! そんな彼女の前に魔法のような超科学を使う普通の人間・大機が現れて…!? エルフ、ドワーフ、オーガなどが通う高校で繰り広げられるエルフっ娘と科学バカの凸凹ラブコメディ!!

 

あ~「亜人ちゃんは語りたい」アニメも面白かった…。

亜人ちゃんみたいな、でも「亜人ちゃん」程”亜人”成分をクローズアップしてなくて、でもでも”亜人”のスパイスが効いてて、尚且つ甘酸っぱい青春学園ブコメってないかな~。ないかな~?

 

そんなあなたにこの作品!

 

亜人ちゃん」も好きだし、「モンスター娘の日常」も好きなんだけど、もっとこう、人外っ子が普通に日常に溶け込んだ世界観の作品って中々見つかんなかったんですよね。

セントールの悩み」は読んでたんだけど、なんか私的嗜好から外れてきちゃって…。

 

とまぁ、冒頭のようなめんどくさい欲求を満たしてくれた作品作者に大感謝。めっちゃ好みでしたわ…。

エルフやら有翼人、オーガ、ドワーフみたいなファンタジー亜人たちが”取替え子”として普通にいる現代。体格や体質に多少の違いはあれど、風を生み出す、空を飛ぶといった所謂”魔法”はない、至って普通な世界の高校が舞台。

エルフの取替え子で主人公(ヒロイン)の風森絃子は、エルフの気高く孤高のイメージ通りの少女…と言いつつ魔法使えないのに魔法に憧れてたり、エルフっぽく振舞おうとしてぼっちという、ぶっちゃけ少し捻くれた中二っ娘?

そんな彼女の前に普通の人間(のハズ)大機発彦が、あたかも魔法(本人曰く科学)のような発明を軽々と生み出し、徐々に風森のエルフイメージをぶっ壊していく。

 

最初こそ、こんな感じでトンデモ発明でドタバタコメディ(なんか既視感がある…)なんですが、風森の中二成分が落ち着いてくると良い塩梅な学園青春ラブコメになってくるんです。

 

ちょっと変わった仲間たちと遊んだり部活したり、旅行したり、亜人という少しファンタジーがあっても物語の本筋が学園ラブコメ

皆それぞれに悩みがあったり、誰かが気になったり、確かに亜人という要素が無いとこの作品足り得ないんですが、それが日常によーく溶け込んでるから、違和感なくすんなり世界観に入り込めるのがこの作品のすごいところですよねぇ。

そこまで亜人を特別扱いしてる感はないんだけど、ある意味「亜人ちゃん」の世界がもっと優しい形で進んだら、というか少し優しくなった別の世界線といって差し支えないようなイメージ。

 

現在6巻出てますが、1学期あたり5冊、卒業までで40巻くらい読んでいたい…。

それ程私的にドンピシャでした…。

ブコメとしても、主人公組だけじゃなく、有翼人の羽井さんとオーガの魅重義君のラブコメの波動が無さそうで作中で一番安定感のあるカポーとか、普通人田中とドワーフ(立派なカイゼルひげ付き)土和さん(♀)の外堀埋められた上にレッドカーペットと式場建設が始まっちゃってるカポーとか、見どころ満載。

惜しくらむは月刊らしくて刊行ペースが遅いところと、微妙にマイナーなところ。

頼む…!長期シリーズになってくれ!