りぶねす 8

 

りぶねす(8) (週刊少年マガジンコミックス)

りぶねす(8) (週刊少年マガジンコミックス)

 

文化祭と体育祭を立て続けに開催する「花鳥祭」が開幕目前!! 演劇のヒロイン代役に抜擢されたアスカは、テツとの猛特訓を開始する。一方、運動音痴でクラス対抗の大縄跳びに不安を抱えるカスミ。しかし、今回ばかりはお兄ちゃんに頼れない!? カスミの救世主となったのは‥‥?

 

 だめ…尊すぎ…。

 

 

もー毎度のことだけどアスカ×テツがヤバい(語彙力低下)幼なじみの理想形の1つですわ。

妹離れするまではこれまでの関係を維持。ということで自制してる二人ですが、それでもふとしたことでお互いの魅力を感じてドキッとしたり、徐々により強く惹かれ合うのが果てしなく尊い…。

「私がどれだけテツのことを好きか、まだわからないの?」

とか殺しにかかってる…。

テツもテツで、嫉妬と所有欲とその他色んな感情であたふたしてんのもツンデレ素晴らしい。

やっぱ男のツンデレは最高やな!

しかもピンチには絶対の安心感と共に助けてくれるとか最強すぎるだろ…。

 

遂に関係が決定的に動き出した…!

フラグが立ち始めていたとはいえ、いよいよカスミ×ナナセに進展が…。

中でも意外だったのは、ナナセの変化。

今まではあくまで妹を通じての関係性だったのが、その関係性を通してカスミの魅力に惹かれるのは想定内。良かったのは、そこから自分も変わろうとしたところですね。

カスミたちが魅力的な分、こちらとしても中途半端なキャラに割り込まれても納得がいかないであろうところ、見事に応えてくれました。

大縄跳び時、カスミを誉めるナナセにときめいてしまった。

思春期特有の、成長していく男の子になったナナセに期待したい。

 

実はこの巻で何よりの驚いたのは、テツとカスミの関係性に変化が出来たことですね。

仲は良いまま、お互いに一歩離れた関係を作り出したことが今後の展開を物語っているようで…。

決して悪い方向ではなさそうなので、これからこの決定的な一歩がどう変化していくか気になります。

 

語り足りない…!

一冊中でいろんな変化があって、密度がすごい。

ブコメとしてここまで読みごたえがあるのは久し振りでした。

ネット上で最新話読めますが、あえて単行本で一気に読む派なので続きはよ…!

 

あ、何気にのりちゃんがとても可愛かったです。

 

 

勤労魔導士が、かわいい嫁と暮らしたら?「はい、しあわせです!」

 

 


仕事が好き過ぎて恋愛とは無縁の生活を送ってきた勤労魔導士の青年ジェイク。そんな彼のお嫁さんになりたいと訪ねてきたのは、八歳も年下の小柄で華奢な美少女リルカだった!! 明るく朗らかな性格と完璧すぎる家事能力。その上、ジェイクのことを心から想う健気さも持ち合わせた超ハイスペック嫁であるリルカとの暮らしによって、仕事一筋だったジェイクの日常は、より楽しく、より優しく、より温かなものへと変わっていく――。一緒にいるだけで幸せな二人の、ほんわか新婚ファンタジー!

 

 
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 https://www.pixiv.net/member_illust.php?illust_id=65897565&mode=medium

 

料理上手で家事完璧で気が利いて自分の仕事を尊敬してくれて8歳年下で美少女の嫁とかふざけてるの…?

バブみが溢れかえっているわ…。

と、一部の人の理想みたいなヒロインと魔導士という名の社畜がイチャイチャする話。

 

魔法要素いる…?と思わざるをえない程ファンタジー要素は薄いけどそんなの関係ねぇ!

リルカの健気さに癒された…。

個人的には無理にエロ要素が入れられてなかったのがポイント高かったかな。

エロスよりも兎に角「癒し」に焦点が当てられてたからこそリルカの良さが際立ってました。というのも、読み終わって気付きましたが、これ社畜が真っ当な生活に戻るストーリーなんですね。

だからこその「癒し」!

社畜にはエロスよりもまず癒しが必要…。

 

 

一冊まるごとロリ妻に癒された話といえばそうなんだけど、「こう、もっとあるだろう!」と思わなくもない。

よく言えば優しい、悪く言えばパンチが弱いと言うか…。わざわざ8歳年下のロリ妻というキワモノを投入した割には大人しい展開なんですよね。

別に突拍子もない展開にしろという訳ではなく、「いやいや作者さん、もっと何か隠してるんでしょ?」という期待というか…。

一冊としての完成度は文句なしなんですが、もうちょっと変化球があってもよかったなぁと。

もし続刊が出るのであれば、そのあたりを期待。

 

 

 

 

戦闘員、派遣します!

 

戦闘員、派遣します! (角川スニーカー文庫)

戦闘員、派遣します! (角川スニーカー文庫)

 

 世界征服を目前にし、更なる侵略地の先兵として派遣された戦闘員六号の行動に『秘密結社キサラギ』の幹部たちは頭を悩ませていた。侵略先の神事の言葉を『おちんち○祭』と変更するなど、数々のクズ発言。さらには自らの評価が低いと主張、賃上げを要求する始末。しかし、人類と思しき種族が今まさに魔王軍を名乗る同業に滅ぼされると伝えられ――。
「世界に悪の組織は二つもいらねぇんだよ!」現代兵器を駆使し、新世界進撃がはじまる!!

 

このすばだこれ!

 

ハイテンポなギャグとキャラの掛け合いが完全に「このすば」。いやわかってたけどね。

主人公の戦闘員6号は実力があって童貞捨てた(ような)カズマさん。メインヒロインスノウは金と出世欲とSに目覚めたダクネスめぐみんの悪ノリと頼れる相棒部分をアリス、中二成分と可愛い部分がロゼ。そしてよくわからないグリム。

メインのパーティーたちもポンコツ凸凹でぶっちゃけ結構似てるというか、悪い意味ではなくどうしてもスターシステム的に脳内再生されてしまうレベル…。

 

ストーリーもこの作者らしい、王道でありながらも王道をぶっ壊すようなメチャクチャな展開。

世界観的には一応SF+ファンタジー。主人公こと戦闘員6号とアンドロイド(ガイノイド)のアリスは地球をほぼ支配した悪の組織キサラギに所属し、支配圏を伸ばすため別の惑星へ先兵として送られた…といえば聞こえはいいけど、世界征服終わると戦闘員削減されるからブルーオーシャン戦略的にムチャぶりで安全保障も無くファンタジー異世界みたいなところに放り込まれるところからスタート。

 

まぁ大筋としてはあらすじの通りだけど、敵ボスを脅すわ女幹部とみればモノ質をとって嬲るわと、この作者の主人公らしくド外道なやりかたで進撃していくのはやっぱ面白い。そしてまともそうに見えたパーティーメンバーも主人公に感化されて徐々に全員外道行為でキャッキャしててヤバイ。もーまともなフリすんのはやめて外道パーティーとして割り切っちゃえばいいのに。

 

ある意味異世界チートギャグなんでシリアスな展開でも全然悲壮感はないです。でも主人公が絞めるべきところで絞めてるんで変な中だるみが無かったのは良かった。

ただ、このすば1巻でも感じたことだけど、まだまだ世界観やら人物の扱いがウォーミングアップ中かなと感じました。というのも、キャラ同士にまだ遠慮があるというか、そこそこの人数出てるんでスポットあたるキャラが少ないので、イマイチキャラが捉えられない…。

ぶっちゃけ戦闘シーンがとにかく見栄えしない…。悪い意味でふつーに強いんだもの…。

現段階だとロゼとグリムの戦闘シーンがとにかく地味!6号も実力があるからこそ戦闘方法に意外性がなくてなぁ。あ、スノウは一番ポンコツでした。

どうせならもっと鬼畜に!敵女幹部を嬲るシーンの方が作者も力入ってし!

 

表面的な属性じゃなくて、会話劇から徐々にキャラの素の部分が見えて、それからがこの作者の本領だと思うんで、おそらくこれからが本番かなー?

 

どうしても現段階だと引き合いに「このすば」が出てきてしまうのがちょっと残念だけど、徐々にこのシリーズならではの味が出てくるのを期待。

 

 

非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが…

 

 

 テストは全科目満点、校則は完璧に守る優等生。当然エロゲなんか全く知らない非オタ美少女・水崎萌香から…

「私をあなたの―カノジョ(奴隷)にしてほしいの」

告白されて、付き合うことに!?隠れオタでエロゲ趣味な俺に、まさかこんな彼女ができるなんて…って浮かれていたら、俺の理想のヒロインを知るため、一緒にエロゲをすることに!?

「このスカート、短すぎない?」それ制服だから…「胸の大きい子が好きなのね」やめてください、しんでしまいます!「私も首輪してみた…にゃー」どんどんエロゲに影響受けてない!?「私を…調教してくれる?」これ、なんてエロゲ!?

 

やはり睦茸さんの絵はイイ…。

 

なんかやたら色んな本屋でピックアップされてた&睦茸さんのイラストだったから購入。

これまた悪い言い方すると「冴えない主人公にクラスの美少女や幼馴染、先輩と多数のヒロインが言い寄るラブコメ」という既視感のある話。

ヒロインが主人公を好きになる理由がよくわからないだとか主人公の魅力がよくわからないだとかの批判はまぁさておき、この1巻が登場人物紹介と関係性の提示、プロローグという感じ。

どうにも判断していいものか迷うなぁ。

一応起承転結してるんで、ここで終わりと判断すればこれまでだな、とは思うんですけど、彼氏彼女になりました、じゃあこれからどう話を展開していくのかしら?と気にもなる…。

結構続いてることを考えるとこれから面白くなっていくのかなぁ。

 

以下、細々と

終盤近くまで延々とヒロインがエロゲの真似して主人公があたふたすんのはいいけど、主人公キョドってばっかじゃない?突拍子も無いアクションに対して説得だとかツッコミ入れないとやりとりがなんか不自然…。というか主人公くん流石にその状況にもっと疑問というか裏が無いかとか考えないの…?

ヒロインが惚れた理由は百歩譲っていいとしても、流石にそれでエロゲ、しかもヒロインのトラウマの状況がテーマのゲームはどうなんだろう…。それ相応の説得力があればまだしもなぁ…。他のヒロイン共々、プロローグってことでこれからそこが明かされてく感じなの…?

と、散々に書いてますけど終盤で主人公が色々悩んで覚悟するのは結構良かった。告白されたから付き合ってみたけどやっぱメインヒロインが好きだ系の当て馬ヒロイン展開大っ嫌い。というよりそこだけ光ってたからこそ、ある意味話が終わってるこの物語をこれ以上どう動かしてくの?6巻も出てるんでしょ?という期待…というか単純に気になる。

2巻買ってみるか…?

 

出会ってひと突きで絶頂除霊!

 

出会ってひと突きで絶頂除霊! (ガガガ文庫)

出会ってひと突きで絶頂除霊! (ガガガ文庫)

 

 ―絶頂除霊。それは突いた相手を生者死者問わず絶頂させ、もののついでみたいに昇天させる猥褻能力。絶頂除霊などという呪われた能力を宿した少年・古屋晴久は、同じような呪いの眼―淫魔眼を持つ少女・宗谷美咲に出会ってしまう。その眼によって弱みを握られた晴久は、半ば強制的に退魔師史上最低最悪なチームを組むことに。初めてのまともなお仕事は、怪異「乳避け女」との大活劇。今宵も街には嬌声が響き渡る。それは紛れもなく、昇天の証明。ポンコツ退魔師たちが卑猥な能力で大活躍?ちょっぴりエッチな退魔活劇!!

 

く、くやしい!けど面白いっ!(ビクンビクン)

 

 

いやー酷い酷い。酷く笑わされましたわ…。

下セカの作者だし、このタイトルだから覚悟してたけど爆笑もんでしたわ。しかも普通に完成度が高いのが余計にタチが悪い。

ぶっちゃけ一発ネタみたいな内容だと思ってたのに、なんだかんだ言って主人公かっこいいし、ラブコメパートできゅんきゅんさせられるし、バトル…バトル?も面白いんだから卑怯ですわ。

下ネタ無ければ、ちょっと前に流行った凸凹パーティの学園異能バトルモノみたい。

 

誰かが助けなければ。

遠くへ散らばっていった獲物たちを気に取られているせいで足元がお留守になっている鬼女のほうへと舞い戻る。

走りながら、両手のブレスレットを手から外す。

銀の十字架が光沢を失って俺の手首から離れた、その瞬間。

―じわり。

粘度の高い熱が、両手に染み渡る感覚。

それと同時に、両目にもかすかな違和感が生まれる。

(頼む、俺の手の届く範囲にあってくれよ)

祈りながら鬼女の全身に視線を巡らせる。

そして、

「・・・見つけた」

 

ここなんか、ピンチのヒロインを助けるために封印されし力を開放する主人公、みたいな王道パターンかと思いきや

 

怪しく光る鬼女のくるぶしめがけ、ヘッドスライディングの要領で飛び込みながら、ツボを突くように右手の中指と薬指を突き立てる!

『ーーっっ』

鬼女の拳が俺の身体を押しつぶすその直前、鬼女の動きがぴたりと止まった。

くるぶしから小刻みな震えが発生し、その震えは数瞬ののちに全身へ広がっていく。

そして、

 

『んほおおおおおおおおおおおおっ!?』

 

死者・生者を問わず、一突きで相手を絶頂させ、除霊させる能力

絶頂除霊ーテクノブレイカーー

(いや、テクノブレイクは自分が死ぬヤツやん…。)

ここまで酷い異能はパンツブレイカー以来ですわ…。

 

酷い能力を持っているのは主人公だけに非ず…。

男女を問わず相手を見るだけで、相手の性情報(性癖、経験人数、回数etc...)を視認することができるヒロイン、超強力な捕縛術(可愛い女性限定)が使える仲間(女)。

アクアめぐみんダクネス以上にやべー奴ら…。なのに、学園異能として普通に面白いし、展開的には熱い。

ラストとか、仲間が協力して超強力な敵に立ち向かうって内容に間違いは無いし、主人公の能力が覚醒!みたいな熱い展開なんだけど、怪異も怪異でアレだし、覚醒した能力が爆笑必至。

なんで事件解決後「イイハナシダナー」みたいなオチになってんだw

 

ホントに悔しいんだけど、こんな下ネタたっぷりなクセしてラブコメパートがツボでした。

メインヒロインの宗谷やクール系年上幼馴染ヒロイン葛乃葉の他、後輩の情報屋太刀川や次回からメインに昇格するであろう南雲と、1巻にして中々いいキャラが多い。(烏丸はヒロインとして扱っていいのかなぁ…?)

途中から勘のいい方は直ぐ気が付くと思うんですが、あのヒロインは理解して読むとニヤニヤがやべぇ。

 

こんなタイトルですが、思いっきり笑ったしにやにやできたし、バトルに燃えることが出来ました。

タイトルで損してるというより、編集部はよくGOを出したよ…。しかも読み終わって冷静に表紙みたら完全にAVパッケージのパロやんけ!なんでヒロインの名前が表紙に出てんのかと思ったわ…。

 

下手な学園異能よりも余程面白い異作中の異作。

騙されたと思って読んでほしい…。

 

スピーシーズドメイン7

 

スピーシーズドメイン 7 (少年チャンピオン・コミックス)
 

 

その顔の火照りは熱気か・・・それとも・・・?

体育祭、開幕!!

体動けば、気持ちも動く!色んなキャラの、溢れる思いがアクセル全開!

リレー!水泳!障害物に借り物競争!

告白アリの一大イベント!

風森・大機も頑張ります!

 

体育祭編ちょっと面白すぎない?

 

いつもはクリエイティ部のメンツ中心のところ、体育祭編ということもあってメイン、サブ、モブキャラ関係なく全員に焦点というか魅せ場がいっぱい。

いやぁ、すっげぇ楽しかった。初登場キャラもいっぱいなのに誰一人として浮いてるキャラはいないし、むしろ全員メイン張れるくらいキャラが濃いのなんの。

異種族ラブコメを看板として出してるし異種族ならではなネタも多いんだけど、そんなことは関係なしに圧倒的に面白かった。

 

面白いポイントは盛沢山過ぎてピックアップできない…。

紅川(デブ)は気配りできるしキザな大口叩いておいてやることしっかりやってマジかっこいいし、それに触発される長渡がギャルっぽいクセに乙女回路全開でニヤけるぞオイィ!というかこいつらが一番ラブコメしてると思う。

魅重儀&美根ペアは、おうちイベント以降ラブ脳MAXな美根はともかく、アクシデント時の魅重儀さんが普段のしらばっくれてる時からは想像できないくらい意外過ぎて笑えた。

水野さんの意外な正体…。それらしいことが全然明かされてなかったとはいえ意外だったし、中々美味しいキャラだなぁ。メインでもいいんじゃないか?そして隅っこで崩れ落ちる渡辺(モブ)ェ…。

今回ばかりは風森・大機ペアは控え目…だと思ったけど大機が人間やめててキモい…。もう理論とか科学とか別にいいんじゃないかな。

 

 

と箇条書きにしてもこれだけ出てきたし、ちょい出のキャラもイチイチ面白いんだけどどうなってんの?

 

もー面白すぎんよー!大満足!

前巻で四天王とか新キャラ増えてどうなるかと思ったけど、杞憂どころか面白さが増してる。

ホントにすごいのはキャラ人気投票とかしてもちゃんと全キャラにファンがいそうな程、キャラ立ちがはっきりしてるとこだよなぁ。

 

次回は文化祭編だし、ますます長期シリーズ化するしかないなぁ!

アニメ化も映えそうだし、しないかなぁ。

 

たんかん!Vol:7【ちょっとマイナーだけど面白いんです編】

久しぶりのたんかん!

今回はちょっとテーマに沿ってご紹介。

「これ個人的にはツボなんだけどあんまり有名じゃないなぁ」

「少し昔だけど面白いんやで?」

みたいな作品をピックアップ。

 

■「VS!!ー正義の味方を倒すにはー」

 

VS!!―正義の味方を倒すには (電撃文庫)

VS!!―正義の味方を倒すには (電撃文庫)

 

全3巻。

ストーリーはニチアサ戦隊ヒーローモノ。ただし主人公は量産型戦闘員。

一般人よりは強いけど、ヒーローたちには変身前だとしてもタイマンじゃ先ず勝てない、そんな彼らが如何にしてヒーローを倒すか、という話。

所謂ご都合主義は全然ない…というか敵の方が主人公補正入ってんじゃね?という鬼畜使用。しかも一度倒されたら怪人や戦闘員は復活しないとか、かなりシビアでシリアス。それでも戦闘員の数少ないアドバンテージを最大限に活かし、知略と意地で戦っていく展開が面白い。

”ザコキャラ””怪人の前座”。本当にその通りの戦闘員だけど、悪の組織の為とかではない、ただあのヒーローに勝ちたい!その一心で戦う戦闘員。対するは、自分たちは「正義の味方」、決して負けることは許されない存在のヒーロー。

最後の最後までどちらが勝つのか全く読めないし、一歩も引かない熱い戦いに惹きこまれる素晴らしいシリーズ。

 

■「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?

 

既刊15巻。 

ネトゲ上でケッコンしたら、リアルでも結婚を迫られる話。」

このシリーズがどんな作品かと聞かれればこう答えるしかないんだけど、”既刊15巻”の現在進行形でしかもアニメ化作品。ラノベで日常寄りのラブコメなのに、こんだけ人気出てるって事実がこのシリーズのスゴさを物語っている…。

言ってしまえば15巻の毎巻、ネトゲしてラブコメしてるだけの話なんですけど、なんか面白いんですよ。いやもう感想書くのも難しいレベルのド安定。

ツッコミ&ある意味一番変人の主人公(♂)ルシアンと、コミュ障ネトゲ中毒&ルシアン一筋のヒロイン・アコ。もはやツンデレなのか友人ポジなのか立場がよくわからない俺様キャラ(♀)・シュヴァイン(豚)、廃課金主義&実は結構ポンコツ?の生徒会長(♀)のアプリコット。の初期メンバー4人を中心に、ほとんど新キャラも出ず、会話劇主体という高ハードルを毎回安定した面白さ×15。

最終巻が来てほしくないシリーズNo.1かもしれない…。

 

■「ギャルゴ!!!!!」

 

ギャルゴ!!!!!―地方都市伝説大全 (MF文庫J)

ギャルゴ!!!!!―地方都市伝説大全 (MF文庫J)

 

全6巻。

知る人ぞ知る、というか知ってる人がいたら確実に懐かしいなと感じるであろう…。10年前の作品だしね。 

都市伝説が実現してしまう町が舞台で、男子中学生とセクシーフィギュアと犬という、ちょっと変わった主人公一味が異能事件を解決していく単純明快なストーリー。

主人公のメイン武器が物干し竿、アドバイザーがフィギュア、メインヒロインが犬というだけでもぶっ飛んでるけど、敵もなかなかに狂気を感じるし(しかもラスボスが本気で恐い)、独特のイラストと文章。

クセが強くて読む人は選ぶかもしれないけど、ハマる人はハマる。変わった部分は多いけど、物語の足運びは王道だし、何より主人公が熱い。中学生らしい男の子の部分と、人知れず町を守る”男”が共存する王道でありながらも珍しいタイプ。

ついでに言うならヒロインのフィギュアと犬がとても健気で魅力的。人外の存在なのに何この子ら乙女回路でも積んでるの?ってくらいヒロインしてる。

 

 

■「ゼペットの娘たち」

 

 

ゼペットの娘たち (電撃文庫)

ゼペットの娘たち (電撃文庫)

 

 全2巻。

過去にも感想を書いた(ゼペットの娘たち - 晴読雨読日記)けど、改めて紹介したい。

所謂、自動人形と人間のお話。

なぜ全2巻なんだ…。と当時読んでいた方は100%同意を得られる確信がある。

表紙の男の子が主人公で人形師のサツキ、女の子が機鋼人形のハリケーン。そして犬が同じく機鋼人形のトルネード。もうこのほわっほわな表紙の見た目通りの素晴らしい内容。大体自動人形と人間のお話って悲劇ばっかだから苦手なんですけど、これは違いました。

このシリーズにおいて、自動人形《機鋼人形》は自らの意思を持ち、心を成長させます。その”心を成長させる”という部分がとてもよかった。

ハリケーンはサツキに作られたばっかりで、はじめは色々なことがわからず、子供の様に純粋無垢であどけないんですが、人形バカだけど一生懸命で人間と同じかそれ以上に大切にしてくれるサツキのために少しずつ成長していくのが、とても和みました。

作中サツキとハリケーンはいろんな人と人形に出会うのですが、人形に対して意思の無い道具としてしか見ない人もいれば、種族の垣根を越えて恋をする人と人形がいたりと、人と人形、または人同士、人形同士の在り方が様々なのもよかった。

 

終わり方としては綺麗なんですが、続いて欲しかったなぁ。

 

 

 

以上、棚整理してたら懐かしみを感じた作品群の紹介でした。

ラノベって最新巻とか人気シリーズばかりしか本屋に無いけど、ちょっと昔でも面白い作品はいっぱいあると伝えたい今日この頃。

本当なら電子書籍とかでも読めるんだろうけど、一部の図書館とか中古でいろいろ探すのも面白いですよ。