たんかん!Vol:7【ちょっとマイナーだけど面白いんです編】

久しぶりのたんかん!

今回はちょっとテーマに沿ってご紹介。

「これ個人的にはツボなんだけどあんまり有名じゃないなぁ」

「少し昔だけど面白いんやで?」

みたいな作品をピックアップ。

 

■「VS!!ー正義の味方を倒すにはー」

 

VS!!―正義の味方を倒すには (電撃文庫)

VS!!―正義の味方を倒すには (電撃文庫)

 

全3巻。

ストーリーはニチアサ戦隊ヒーローモノ。ただし主人公は量産型戦闘員。

一般人よりは強いけど、ヒーローたちには変身前だとしてもタイマンじゃ先ず勝てない、そんな彼らが如何にしてヒーローを倒すか、という話。

所謂ご都合主義は全然ない…というか敵の方が主人公補正入ってんじゃね?という鬼畜使用。しかも一度倒されたら怪人や戦闘員は復活しないとか、かなりシビアでシリアス。それでも戦闘員の数少ないアドバンテージを最大限に活かし、知略と意地で戦っていく展開が面白い。

”ザコキャラ””怪人の前座”。本当にその通りの戦闘員だけど、悪の組織の為とかではない、ただあのヒーローに勝ちたい!その一心で戦う戦闘員。対するは、自分たちは「正義の味方」、決して負けることは許されない存在のヒーロー。

最後の最後までどちらが勝つのか全く読めないし、一歩も引かない熱い戦いに惹きこまれる素晴らしいシリーズ。

 

■「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?

 

既刊15巻。 

ネトゲ上でケッコンしたら、リアルでも結婚を迫られる話。」

このシリーズがどんな作品かと聞かれればこう答えるしかないんだけど、”既刊15巻”の現在進行形でしかもアニメ化作品。ラノベで日常寄りのラブコメなのに、こんだけ人気出てるって事実がこのシリーズのスゴさを物語っている…。

言ってしまえば15巻の毎巻、ネトゲしてラブコメしてるだけの話なんですけど、なんか面白いんですよ。いやもう感想書くのも難しいレベルのド安定。

ツッコミ&ある意味一番変人の主人公(♂)ルシアンと、コミュ障ネトゲ中毒&ルシアン一筋のヒロイン・アコ。もはやツンデレなのか友人ポジなのか立場がよくわからない俺様キャラ(♀)・シュヴァイン(豚)、廃課金主義&実は結構ポンコツ?の生徒会長(♀)のアプリコット。の初期メンバー4人を中心に、ほとんど新キャラも出ず、会話劇主体という高ハードルを毎回安定した面白さ×15。

最終巻が来てほしくないシリーズNo.1かもしれない…。

 

■「ギャルゴ!!!!!」

 

ギャルゴ!!!!!―地方都市伝説大全 (MF文庫J)

ギャルゴ!!!!!―地方都市伝説大全 (MF文庫J)

 

全6巻。

知る人ぞ知る、というか知ってる人がいたら確実に懐かしいなと感じるであろう…。10年前の作品だしね。 

都市伝説が実現してしまう町が舞台で、男子中学生とセクシーフィギュアと犬という、ちょっと変わった主人公一味が異能事件を解決していく単純明快なストーリー。

主人公のメイン武器が物干し竿、アドバイザーがフィギュア、メインヒロインが犬というだけでもぶっ飛んでるけど、敵もなかなかに狂気を感じるし(しかもラスボスが本気で恐い)、独特のイラストと文章。

クセが強くて読む人は選ぶかもしれないけど、ハマる人はハマる。変わった部分は多いけど、物語の足運びは王道だし、何より主人公が熱い。中学生らしい男の子の部分と、人知れず町を守る”男”が共存する王道でありながらも珍しいタイプ。

ついでに言うならヒロインのフィギュアと犬がとても健気で魅力的。人外の存在なのに何この子ら乙女回路でも積んでるの?ってくらいヒロインしてる。

 

 

■「ゼペットの娘たち」

 

 

ゼペットの娘たち (電撃文庫)

ゼペットの娘たち (電撃文庫)

 

 全2巻。

過去にも感想を書いた(ゼペットの娘たち - 晴読雨読日記)けど、改めて紹介したい。

所謂、自動人形と人間のお話。

なぜ全2巻なんだ…。と当時読んでいた方は100%同意を得られる確信がある。

表紙の男の子が主人公で人形師のサツキ、女の子が機鋼人形のハリケーン。そして犬が同じく機鋼人形のトルネード。もうこのほわっほわな表紙の見た目通りの素晴らしい内容。大体自動人形と人間のお話って悲劇ばっかだから苦手なんですけど、これは違いました。

このシリーズにおいて、自動人形《機鋼人形》は自らの意思を持ち、心を成長させます。その”心を成長させる”という部分がとてもよかった。

ハリケーンはサツキに作られたばっかりで、はじめは色々なことがわからず、子供の様に純粋無垢であどけないんですが、人形バカだけど一生懸命で人間と同じかそれ以上に大切にしてくれるサツキのために少しずつ成長していくのが、とても和みました。

作中サツキとハリケーンはいろんな人と人形に出会うのですが、人形に対して意思の無い道具としてしか見ない人もいれば、種族の垣根を越えて恋をする人と人形がいたりと、人と人形、または人同士、人形同士の在り方が様々なのもよかった。

 

終わり方としては綺麗なんですが、続いて欲しかったなぁ。

 

 

 

以上、棚整理してたら懐かしみを感じた作品群の紹介でした。

ラノベって最新巻とか人気シリーズばかりしか本屋に無いけど、ちょっと昔でも面白い作品はいっぱいあると伝えたい今日この頃。

本当なら電子書籍とかでも読めるんだろうけど、一部の図書館とか中古でいろいろ探すのも面白いですよ。